どなたかの著書にあったが、以前にアメリカに来られ20年ぶりに訪米されたところ、とにかく驚かれたのがアメリカ国民が20年の間に異様に大きく太ったことだったと。
こちらでは昼夜を問わずエクササイズマシンやダイエットフードのテレビショッピングが放送され、エアロビクスの番組が流れ、エクササイズの最先端国のイメージがあるが、そこに至った原因は何かと考えると。。。 (数字を伴う内容はFront Lineより抜粋)

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車社会による運動不足
マンハッタンでは家賃が高く駐車場代も非常に高い。マンハッタンのエリアにもよるが、月ぎめで500~1000ドルぐらいする場所もある上、パーキング代にかかる税金は18.375%もする。その為、(お金持ちは勿論おかかえ運転手付きリムジンだが)公共の交通手段などを使い良く歩く。
ところがマンハッタンを出てしまうと、車社会となり、全く歩かない生活となる。
ファストフードのドライブスルーだけでなく、銀行のATMのドライブスルーまであったりする。ドライブスルーATM画像等は → 車社会
聞くところによると、結婚式のドライブスルーまで地方に行くとあるとか・・・(冗談のようだが)

食事量の多さ
レストランの一食当たりの分量が自炊の量の60%も多いが、客離れを恐れてポーションを減らせないでいるレストラン、肥満率は国民の30%を超え2002年の平均体重は1960年に比べ男女共約25ポンド増など。 
食事の多さなど詳細は → ファッションウイーク@肥満大国

何でも、体重が重すぎて標準サイズの自動車用チャイルドシートに座れない子供が急増しているので、メーカーが現在より頑丈で大きなモデルを開発中とか。
現在、アメリカでは283,305人の1~6歳児がチャイルドシートの制限体重である40ポンド(18.14キロ)を超え、そのうち3歳児が約19万人を占めている。1~3歳児用のチャイルドシートに座れない太り過ぎの子供は、一方で身長が低過ぎるなど成長が足りない為に4歳児以上向けのチャイルドシートには座れないことが多い。2001年~2年の政府調査では2~5歳児の23%以上が太り過ぎ、10%が肥満症。
その為、チャイルドシートのメーカーは65ポンドまで引き上げたチャイルドシートの2種類を発売しており、道路交通安全局(NHTSA)は体重80ポンドまでの子供を保護できるシートを作るよう新基準案を発表したとのこと。

摂取する油の質を変えようと言う動き
アメリカのファストフードは高脂肪油の違いで他国の十数倍と言われている。
デンマークのジェントフテ大学病院らの調査で、国や地域、店舗によって食品に含まれるトランス脂肪酸の量に大きな差があることが判明。トランス脂肪酸については → NY市の油考 トランス脂肪酸禁止
NY市内のマクドナルドが販売するポテトとナゲットのセットには、トランス脂肪が10.2グラム含まれ、スペイン・ロシア・チェコの同じセットには3グラム、デンマークでは約0.33グラムだった。
KFCのホットウイングとポテトのセットに含まれるトランス脂肪はポーランドとハンガリーでは19グラムだったのに対し、NY市では5.5グラム、ドイツ・ロシア・デンマーク・スコットランドでは1グラム以下だった。
米国内の比較では、NYの店舗のポテトにはアトランタのものよりも30%以上も多く脂肪が含まれていた。 
そこでとうとうNYブルンバーグ市長はトランス脂肪酸の使用を規制する法案に署名し、7月1日から施行される。今後は市内の全レストランでは調理に使用する油をトランス脂肪酸0.5グラム以下の油、マーガリンあるいは代替油に切り替えなければならない。ただし、製造元ですでにパックされた状態で顧客に提供される食品に関しては例外とのこと。

残る手立てはワークアウトのみ?
脂肪を吸引するなどの美容整形も非常に盛んだが、やはり後は運動かと。
NYでは、石を投げれば当たると言って良いぐらいに街角にスターバックスコーヒーがあるが、そこまでは行かなくてもあるのがNYSCこと、ニューヨークスポーツクラブ。
ドラマ「セックスアンドシティー」でも、ミランダがこのスポーツクラブに通い、そこのインストラクターと良い雰囲気になる・・・というエピソードもあったが。
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企業が負担する社員の医療費がここに来て8%上昇していることから、従業員に健康になってもらい医療費を減らしてもらうことが企業にとっても有益と考える企業が増えて来た。
就業中に会社内に設置されたジムで従業員に定期的に運動をしてもらう減量プログラムを実施している所もあったり、会社内のカフェテリアのメニューに、ブロッコリーや人参を選択すれば、カロリーの高い物を選ぶよりも安価になるように設定している企業も。あるいは、健康セミナー等に出るとお金がもらえるなどの制度を導入している企業もあるのだそう。

我が家の建物上階にあったジム。
ほとんどお邪魔しなかったので、いささか機械の使い方もわからず、私にとってははりつけにしかならないのではないかと思われる機種など・・・
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マンハッタンでは高額所得者が多い為もあるが、より自分の健康に注意を払う人が多く、屋外で朝夕ランニングをしている人やジムに通っている人を多く見かける。
西海岸からの流れを受けて街のあちこちにヨガ教室が出来、その後の流れはピラティス、そして最近はまた次のムーブメントが流行りだしそうとのこと。

こんな感じで良いでしょうか? RKOさん。