MOMA(ニューヨーク近代美術館)の庭園を開放して夏だけ行われる無料のコンサートに、アメリカ人の友人に誘われたので一緒に行ってみた。
ジュリアード音楽院とジャズ@リンカーンセンターのコラボレーションで開催される SUMMERGARDEN というイベントの一環で、ジュリアード音楽院の人達のコンサートとジャズのコンサートが交互に合計8回に渡って行われ、今回は6日目のジャズのコンサート。
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丁度今は庭園では鉄や鉛を使った大きな作品で有名な Richard Serra 氏の彫刻展をやっていた。
彼の作品はハドソンバレーの DIA BEACON で以前に観たが、鉄の大きなオブジェの中を人間が歩いて鑑賞することが出来て面白い。
建物側の高くなった部分を舞台にみたて、正面や彫刻の横などに簡易の席が設置され、会場に早く到着した人から席についていく。
簡易のカフェも設置され、ワインやビール、サンドイッチなどを買って飲み食いしながら鑑賞できるとのことだったが、我々が座った席界隈の人達はとても熱心に聴いていて、途中で中座したり食べたりすることもなく、落ち着いて聴くことが出来た。
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ETIENNE CHARLES'S CULTURE SHOCK PROJECT, FOLKLORE TALES
 Etienne Charles : トランペット、パーカッション
 Brian Hogans : アルトサックス、ソプラノサックス
 Robert Rodriguez : ピアノ
 Earl Travis : ベース
 Marion Felder : ドラム
 Angel Rodriguez : パーカッション

トランペットはトリニダード・トバゴ出身のエティエンヌ・チャールズで、彼が司会進行を務めた。
パーカッションのアンジェル・ロドリゲスはプエルトリコ出身のアメリカ人で、他のメンバーはアメリカ人。
カリビアンな国々の民話を紹介しながら、それにインスピレーションを受けた音楽を演奏していく。通常のジャズのドラムは控えにまわり、カリビアンドラムが全面に出た構成になっていて面白い。

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 エティエンヌ・チャールズ スペシャルゲストのラルフ・マクドナルド氏      最後に参加したピアニスト  

最後の二曲は、スペシャルゲストとしてグラミー賞受賞者でもあるラルフ・マクドナルド氏が参加した。
エティエンヌ・チャールズのトランペットは、ウイントン・マルサリス などを聴いてしまっているのでやや劣るように感じられたが、ラフル・マクドナルド氏が加わってからの二曲はとても良かった。
また、ピアノも有名な人が最後の一曲だけに参加したが、あいにく名前は聞き取れず。。。
恥ずかしい話だが、ラルフ・マクドナルド氏があの有名な名曲 "Just the Two of Us" の生みの親だったと後で知った。

ラルフ・マクドナルド氏
パーカッション奏者の第一人者。
1944年3月15日カリブ海出身の両親のもとニューヨーク市ハーレムに生まれる。 
ハリー・ベラフォンテのバンドに参加、70年代にはロバータ・フラックのバンドで作曲等も担当。70年代後半には「ライターズ」を結成。
「Just the Two of Us」で、グラミー賞の最優秀リズム&ブルース・ソング賞を受賞、アルバムは主要部門の Record of the Year にノミネートされるなどした。
以来、パーカッション、プロデュース、作曲など各方面で活躍。