2003年3月にオフ・ブロードウェイで開幕、7月にはブロードウェイに昇格し、2004年トニー賞の最優秀ミュージカル作品賞を受賞した作品。
マンハッタンには、1番街(1st avenue)~12番街がある以外に、ロウアーイーストサイドには Avenue A~D がある。このミュージカルのタイトルはそれを捩ったもの。
マンハッタンには、1番街(1st avenue)~12番街がある以外に、ロウアーイーストサイドには Avenue A~D がある。このミュージカルのタイトルはそれを捩ったもの。
開演の2時間前に最前列の12席分だけを21.5ドルで販売する。わずかな席数なので、希望者はくじ引きで選ばれるのだが、先週友人とトライした時ははずれてしまったが、今回はラッキーなことに当たった。
最前列の席だと、オーケストラ席がないため、手を延ばしたら出演者の足に触れるぐらいの距離で、出演者の息使いや表情が手に取るように観ることが出来た。が、あまりに席が舞台に近過ぎるので、後半からは結構空いていたので、少し後ろの席に移動。
最前列の席だと、オーケストラ席がないため、手を延ばしたら出演者の足に触れるぐらいの距離で、出演者の息使いや表情が手に取るように観ることが出来た。が、あまりに席が舞台に近過ぎるので、後半からは結構空いていたので、少し後ろの席に移動。
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現在はオリジナルキャスト(画像左 HPより)ではないが、今回の主演は右の Howie Michael Smith(画像右 broadway.comより)
彼や他のパペットを操る出演者は二役やそれ以上を声色を変えるなどしてやっていて、なかなか好演。
セサミストリートのパペットクリエーターが協力して作られたパペットを、出演者7人中4人はパペットを操作しながら歌うというミュージカル。両側にはスクリーンがあり、テーマにもなっている「 PURPOSE 人生の目的」などのスペルを映し出したりアニメーションも時折映される。
パペットなので、お子様向けかと思いきや、ニューヨークを舞台にしたレイシズム(民族問題)、ゲイ、ホームレス、インターネットを温床にしているポルノなどが折り込まれ、ジョージ・ブッシュや共和党、サイエントロジー(トム・クルーズなどが信者のキリスト教系新興宗教)と言った単語も飛び出す。
ジューイッシュ(ヒロイン役もオーソドックスのジューイッシュを思わせる服装)、日本人、アフリカ系が配役されていて、メキシコ人の運転手の英語は酷いと揶揄する歌詞もあるが、何故かヒスパニック系は登場していなかったのは少々不思議。ドラッグの問題もなかったが、それは70年代をテーマにした作品(RENT)などのオハコだからか。
2004年のトニー賞の作品賞は WIKID が本命と思われていただけに、出演者わずか7名と人形という地味で、ニューヨーカーなら笑えても地方のアメリカ人や白人高齢者には受け入れにくいテーマにもかかわらず、この作品にトニー賞を与えたことはなかなか凄いことだと思う。
しかし、トニー賞を取ったからと、このミュージカルをラスベガスで、ブロードウェイよりも大型の劇場で上演し、スペクタクルな展開には欠ける作品なだけに、ラスベガスではこけてしまった。結果、2005年以降のトニー賞の作品賞は、より地方で興行しても客入りの良い作品が選ばれるようになってしまったという後日談もある。
しかし、トニー賞を取ったからと、このミュージカルをラスベガスで、ブロードウェイよりも大型の劇場で上演し、スペクタクルな展開には欠ける作品なだけに、ラスベガスではこけてしまった。結果、2005年以降のトニー賞の作品賞は、より地方で興行しても客入りの良い作品が選ばれるようになってしまったという後日談もある。
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