今シーズンの新作で、イギリスのオペラである「ピーター・グライムズ」を観に行った。
演出や舞台装置は新しいが、このしかめっ面をした主人公の暗いイメージのポスターが悪いせいとは思わないが、チケットの売れ行きは良くないもよう。
by Benjamin Britten
Text by Montagu Slater, after the poem "The Borough" by George Crabbe
指揮:Donald Runnicles
演出や舞台装置は新しいが、このしかめっ面をした主人公の暗いイメージのポスターが悪いせいとは思わないが、チケットの売れ行きは良くないもよう。
by Benjamin Britten
Text by Montagu Slater, after the poem "The Borough" by George Crabbe
指揮:Donald Runnicles
ホブソン 運び屋(バス) Hobson : Dean Peterson
スワロー 弁護士(バス) Swallow : John Del Carlo
ピーター・グライムズ 漁師(テノール) Peter Grimes : Anthony Dean Griffey
セドリー夫人 不労所得生活者の寡婦(メゾソプラノ) Mrs. Sedley : Felicity Palmer
エレン・オーフォード 寡婦、町の女性教師(ソプラノ) Ellen Orford : Patricia Racette
おばさん 「イノシシ荘」の女将(コントラルト) Auntie : Jill Grove
ボブ・ボウルズ 漁師、メソジスト(テノール) Bob Boles : Greg Fedderly
ボルストロード 引退した商人の大将(バリトン) Captain Balstrode : Anthony Michaels-Moore
ホレス・アダムス司祭 教区司祭(テノール) Rev. Horace Adams : Bernard Fitch
姪1&姪2(ソプラノ) Two nieces : Leah Patridge, Erin Morley
ネッド・キーン 薬屋、やぶ医者(バリトン) Ned Keene : Teddy Tahu Rhodes
ジョン グライムズの徒弟(無言) Boy : Logan William Erickson
昨シーズンからメトが新しく企画した世界へのオペラの発信 HD LIVE ということで、撮影したいくつかのオペラをカナダ、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、ドイツ、日本、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、プエルトリコ、スウェーデン、イギリスの映画館に配信し、日本の場合だと8作品がそれぞれ時期を変えて全国各地の映画館で一回3500円で観られるという企画。
今日はその撮影日だったので、カメラクルーがいた。
舞台上の両そでに人が操作するカメラが2台、その横にリモコンで上下動するカメラが2台、舞台手前にレールをつけてそこを左右にリモコンで動くカメラが1台、客席一列目に2台、10列目ぐらいに2台、後方に2台と配置されており、カメラの後ろだといささか視界が限られる席もありそう。
モーツアルトやヴェルディやワグナーよりもずっと後の時代である1945年7月7日に、ロンドンで初演されたイギリス人のベンジャミン・ブリテンによる英語の作品なだけに、斬新な音楽の部分もあって、面白い旋律や理解し辛い旋律など。
間奏曲が多く、オーケストラ如何によって良し悪しが決まる部分もありそうなオーケストラ冥利につきるオペラかと。
打ち寄せる波や暴風など、自然の情景を容易に思い浮かべることが出来るような音をさまざまな楽器が表現していて楽しい。
スワロー 弁護士(バス) Swallow : John Del Carlo
ピーター・グライムズ 漁師(テノール) Peter Grimes : Anthony Dean Griffey
セドリー夫人 不労所得生活者の寡婦(メゾソプラノ) Mrs. Sedley : Felicity Palmer
エレン・オーフォード 寡婦、町の女性教師(ソプラノ) Ellen Orford : Patricia Racette
おばさん 「イノシシ荘」の女将(コントラルト) Auntie : Jill Grove
ボブ・ボウルズ 漁師、メソジスト(テノール) Bob Boles : Greg Fedderly
ボルストロード 引退した商人の大将(バリトン) Captain Balstrode : Anthony Michaels-Moore
ホレス・アダムス司祭 教区司祭(テノール) Rev. Horace Adams : Bernard Fitch
姪1&姪2(ソプラノ) Two nieces : Leah Patridge, Erin Morley
ネッド・キーン 薬屋、やぶ医者(バリトン) Ned Keene : Teddy Tahu Rhodes
ジョン グライムズの徒弟(無言) Boy : Logan William Erickson
今日はその撮影日だったので、カメラクルーがいた。
舞台上の両そでに人が操作するカメラが2台、その横にリモコンで上下動するカメラが2台、舞台手前にレールをつけてそこを左右にリモコンで動くカメラが1台、客席一列目に2台、10列目ぐらいに2台、後方に2台と配置されており、カメラの後ろだといささか視界が限られる席もありそう。
モーツアルトやヴェルディやワグナーよりもずっと後の時代である1945年7月7日に、ロンドンで初演されたイギリス人のベンジャミン・ブリテンによる英語の作品なだけに、斬新な音楽の部分もあって、面白い旋律や理解し辛い旋律など。
間奏曲が多く、オーケストラ如何によって良し悪しが決まる部分もありそうなオーケストラ冥利につきるオペラかと。
打ち寄せる波や暴風など、自然の情景を容易に思い浮かべることが出来るような音をさまざまな楽器が表現していて楽しい。
一幕目のピーター・グライムズとエレンがデュエットする場面では、あえて楽器は使われずにアカペラだったのが面白い。
全幕を通して、合唱の出番が多く、迫力がある。
ピーター・グライムズ役のアントニー・ディーン・グリフィーも(画像左)、エレン役のパトリシア・ラセットも(画像右)、非常に頑張っていて、バリトンのテディ・ローズもとても良かった。(画像HPより)
が、どうもこのストーリーに、主人公に、感情移入できない。
漁師であるピーター・グライムズが徒弟の少年を事故で次々2人も無くし、村人達からは彼のせいだと疑われ、結局自殺を勧められ、出航して船と共に没するという悲劇なのだが、ピーター・グライムズの少年達への幼児虐待、村社会からはみ出た一個人、集団心理など、何をどうとらえて良いのかわからないままだった。
全幕を通して、合唱の出番が多く、迫力がある。
ピーター・グライムズ役のアントニー・ディーン・グリフィーも(画像左)、エレン役のパトリシア・ラセットも(画像右)、非常に頑張っていて、バリトンのテディ・ローズもとても良かった。(画像HPより)
が、どうもこのストーリーに、主人公に、感情移入できない。
漁師であるピーター・グライムズが徒弟の少年を事故で次々2人も無くし、村人達からは彼のせいだと疑われ、結局自殺を勧められ、出航して船と共に没するという悲劇なのだが、ピーター・グライムズの少年達への幼児虐待、村社会からはみ出た一個人、集団心理など、何をどうとらえて良いのかわからないままだった。
このオペラは全編英語の歌詞。先日観たドイツオペラの ヘンゼルとグレーテル では子供向けに英語版にしていたが、それと比べるととても英語が聞き易い。もともとドイツ語で書かれたオペラに英語訳を無理につけている物とは異なり、歌詞と音が合うとこうも違うのかと感じた。勿論、作曲も歌詞も作り手は違うので比較すべきでないのかも知れないが。
イギリスの港町という設定で、舞台装置が3幕通して少々動きはするが全く変わらず。セットデザインはブロードウェイ畑で活躍し、今期初めてオペラの舞台を手掛けたスコット・パスク氏とのことだが、大きな平面的なセットが舞台のほとんどをしめるので、出演者たちの立ち位置は舞台上の手前部分がほとんど。大きな平面的セットは4階建てのような窓がしつらえてあるが、それだけなので、奥行きが全く感じられない。
コメント