ジンバブエのヴィクトリアフォールズ最終日の朝、滝の見えるザンビアとの国境のビクトリアフォールズ大橋に行ってみた。
この橋は列車、自動車、徒歩による通行が可能で、渡りきった先はザンビアとなるが、橋の上を往復する分には特にザンビアのビザも不要で、橋や滝観光と言うだけでジンバブエを出入国出来る。
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橋に向う手前から、大型トラックは数珠つなぎ。エンジンも切って運転手もいないトラックが多く、聞けば、ザンビアへの入国には長い時では5日ほど税関チェックにかかるのだそう。
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出入国管理の事務所では、ジンバブエの出入国時にはパスポートには特にスタンプなど押されず、小さな紙に何名を意味する②という文字を記入したものを渡され、それを橋を渡る手前で出国チェックの人に渡すだけ。
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前日や前々日に観たヴィクトリアフォールズのメインフォールを今度は向って右側から望むことになるが、やはり水しぶきが凄過ぎて、あまり原型がわからない(画像左)。一方、ジンバブエ側からでは見られなかった、ヴィクトリアフォールズのザンビア側の部分が見られた(画像右)。
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滝から流れおちたザンベジ川の下流には、虹がかかっていた(画像左)。
橋の丁度真ん中には観光客用のパンジージャンプ台が設置されていて、係員がやらないかと声をかけてきたが、謹んでお断りした(画像右)。
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橋は、ジンバブエの人達とザンビアの人達との通勤にも使われているようで、多くの人達が行き交っていた。
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ホテルをチェックアウトする際には、毎朝みかけたバブーンというヒヒの仲間のファミリーがこの朝もいた。お母さんのお腹にしがみついている子供は、その尻尾もお母さんの足に巻きつけているのが可愛かった。
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ジンバブエ共和国、この旅行の直後に大統領選が行われ、日本のニュースですらジンバブエのことを取り上げていた。
今年3月末の大統領選で野党側が勝利宣言をしたが、当局が結果を1か月以上公表せず、「過半数の得票者がいなかった」として決選投票実施を発表したため、6月27日に大統領選挙の決選投票が行われたが、野党の民主変革運動(MDC)のツァンギライ議長には圧力がかかり不出馬となり、対立候補の不在のまま、ムガベ大統領が当たり前のように当選した。
警察による野党支持者への暴行や脅迫など、80名以上が死亡、約20万人が家を追われたとのこと。
国連安全保障理事会は6月23日に全会一致で非難声明を採択し、イギリスなどは経済制裁強化を検討していると言う。
ムガベ大統領は84歳で、1980年に独立してからムガベ氏が一貫して首相や大統領として統治し、徐々に強権色を強め、今回で5選目を果たしたことになる。
経済は、私には想像できないのだが10万%を越す高率のインフレと雇用情勢の悪化で崩壊寸前。(日本経済新聞6月27日号および7月1日号より抜粋)

ヴィクトリアフォールズ橋のたもとに一人のホームレスが物乞いをしていたが、彼の前には500万ジンバブエドルが。彼がそれを手にした時と、我々がそれを目にした時とでは、そのお札の価値が相当変わっているかも知れないが。

旅行会社からもクレジットカード決済はジンバブエでは避けるようにとアドバイスを受け、レストランの隣で食べていたアフリカ系の観光客は、物凄く分厚い札束を使って支払っていた。

この旅行に行く前に在日歴10年以上のジンバブエ人の友人に様子を聞いたところ、経済は最悪だが人は
相変わらず良い、ただ安全面では十分注意するように、と言われた。

南アのクルーガーのサファリを案内してくれた物静かな若い白人南ア人レンジャーのティムさんですら、ジンバブエの惨状を憂いていて、これはとても極論なので賛同は出来ないが「何故、ムガベ大統領は暗殺されないんだろう?」と吐き捨てるように言っていたことを思い出す。

ザンベジ川のサンセットクルーズから帰って来た際、珍しい夜の虹を出来れば観たいがお天気はどうだろう?と迎えに来てくれた初対面のガイドの人にちらっと言っただけでだったが、翌日我々がボツワナから帰って来たらホテルのフロントで我々を1時間以上待っていてくれ、わずか一人5ドル(旅行会社がそのうちいくらかを搾取する)という価格でホテルから滝までの送迎とガイドをしてくれた。
彼の車は扉も壊れているようなおんぼろで、滝観光には傘やカッパが必需品だが彼の上着はウオータープルーフでもない上着なのでぬれ鼠。夜で暗い滝までの道は、パークレンジャーが案内すべきところ、暗がりで列からはずれて迷子になったほかの日本人ツアー客までもを彼が案内してあげるなど、一生懸命。最後にお礼にチップを渡すと期待していなかったようで、ことのほか良い笑顔を見せてくれた。


ジンバブエのヴィクトリアフォールズ空港を 12:10発の SA41便にて南アのヨハネスブルグに1:50PMに到着し、そこで一旦荷物を取って、クルーガー国立公園に行くべく国内線の 5:25発の SA8849便で NELSPRUIT空港 6:20PM着の予定だったが、ハプニングに見舞われることに。

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