8週に渡って公演されてきたABT(アメリカンバレエシアター)の春季公演もとうとう最終週となり、「ジゼル」の一週間で幕を閉じる。
ニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラによる「ジゼル」の初日に行った。
正直言って、バレエファンはオペラファン層よりも限られるようで、なかなか完売の日は少なく、ニーナ・アナニアシヴィリか、ディアナ・ヴィシニョーワが出ると言う日に人気が集中するのも事実。
今期には、45歳のニーナ・アナニアシヴィリが、来期2009年春公演を最後にABTでの公演は引退すると表明したこともあってか、今日が今期の彼女の最後の出演になると思っている人がほとんどということもあってか(追記:今週金曜のヴィシニョーワが降板すると今日7月7日に発表になったので、ヴィシニョーワの今期の全ての代役はニーナが努めていることから、実際は7月11日が彼女の今期最後となるのだが)、開演前のメトロポリタン劇場前には、今日ばかりは「チケット求む ○枚」と書いた紙を掲げている人の多いこと多いこと。
ニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラによる「ジゼル」の初日に行った。
正直言って、バレエファンはオペラファン層よりも限られるようで、なかなか完売の日は少なく、ニーナ・アナニアシヴィリか、ディアナ・ヴィシニョーワが出ると言う日に人気が集中するのも事実。
今期には、45歳のニーナ・アナニアシヴィリが、来期2009年春公演を最後にABTでの公演は引退すると表明したこともあってか、今日が今期の彼女の最後の出演になると思っている人がほとんどということもあってか(追記:今週金曜のヴィシニョーワが降板すると今日7月7日に発表になったので、ヴィシニョーワの今期の全ての代役はニーナが努めていることから、実際は7月11日が彼女の今期最後となるのだが)、開演前のメトロポリタン劇場前には、今日ばかりは「チケット求む ○枚」と書いた紙を掲げている人の多いこと多いこと。
音楽:Adolphe Adam
振付:Jean Coralli, Jules Perrot and Marius Petipa
指揮者:David LaMarche
Giselle : Nina Ananiashvili
Count Albrecht : Angel Corella
Hilarion, the village huntsman and a gamekeeper to the court : Gennadi Saveliev
Wilfred, the count's squire : Carlos Lopez
Berthe, Giselle's mother : Karin Ellis-Wentz
The Prince of Courland : Victor Barbee
Bathilde, the prince's daughter : Kristi Boone
Peasant Pas de Deux : Maria Riccetto and Jared Matthews
Myrta : Gillian Murphy
Moyna : Melissa Thomas
Zulma : Zhong-Jing Fang
Count Albrecht : Angel Corella
Hilarion, the village huntsman and a gamekeeper to the court : Gennadi Saveliev
Wilfred, the count's squire : Carlos Lopez
Berthe, Giselle's mother : Karin Ellis-Wentz
The Prince of Courland : Victor Barbee
Bathilde, the prince's daughter : Kristi Boone
Peasant Pas de Deux : Maria Riccetto and Jared Matthews
Myrta : Gillian Murphy
Moyna : Melissa Thomas
Zulma : Zhong-Jing Fang
この演目の性質上、技巧を見せるピルエットの多様というよりは、魅せると言った部分が多いが、今日のニーナ・アナニアシヴィリにはぴったりだったかと。
1幕目で、アンヘル・コレーラ演じるアルブレヒトが、自分以外の女性を選んだことによるショックでニーナ・アナニアシヴィリ扮するジゼルが狂乱する時の表情は、驚き、怒り、悲しみ、笑い、と多様に顔の表情も変わり、会場は彼女の一挙手一投足に息をのむ。
前回、このニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラのペアで観た 6月14日のドン・キホーテは、コレーラがお得意のピルエットやジャンプを披露することに固執して、前半部分などやや二人のハーモニーという点では疑問に思うきらいがあったが、今日の二人は観客を魅了していた。
二幕目のニーナのソロの後には割れんばかりの拍手に応えて、二度も舞台脇からの登場。コレーラのソロの後も拍手が物凄かった。彼は舞台上に倒れ込んで終わっている場面だけに、拍手には応えられなかったが、長い時間、倒れて伏せている彼に拍手が降り注いだ。
1幕目で、アンヘル・コレーラ演じるアルブレヒトが、自分以外の女性を選んだことによるショックでニーナ・アナニアシヴィリ扮するジゼルが狂乱する時の表情は、驚き、怒り、悲しみ、笑い、と多様に顔の表情も変わり、会場は彼女の一挙手一投足に息をのむ。
前回、このニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラのペアで観た 6月14日のドン・キホーテは、コレーラがお得意のピルエットやジャンプを披露することに固執して、前半部分などやや二人のハーモニーという点では疑問に思うきらいがあったが、今日の二人は観客を魅了していた。
二幕目のニーナのソロの後には割れんばかりの拍手に応えて、二度も舞台脇からの登場。コレーラのソロの後も拍手が物凄かった。彼は舞台上に倒れ込んで終わっている場面だけに、拍手には応えられなかったが、長い時間、倒れて伏せている彼に拍手が降り注いだ。
二幕目の最初の群舞はやや足の上げる高さに不釣り合いはあるものの、とても幻想的で、大きな拍手と男性一人からは「ブラボー」が飛んでいた。
相当昔になるが、私が初めて「ジゼル」を観たのは、ボリショイだったかミラノスカラ座だったかも失念したが、東京文化会館で来日公演をした時で、その時の群舞では皆が同時に片足で進む際にドシンドシンと音がして、びっくりもしたし会場からは失笑も起こりそんなものなのかなぁと思ったが、今日の公演ではその音は気にならず、東京文化会館の床の問題か、音楽が録音を流した為の問題だとわかった。
ニーナのソロの後、拍手に応じて2度舞台袖から現れて観客に応えていた。
相当昔になるが、私が初めて「ジゼル」を観たのは、ボリショイだったかミラノスカラ座だったかも失念したが、東京文化会館で来日公演をした時で、その時の群舞では皆が同時に片足で進む際にドシンドシンと音がして、びっくりもしたし会場からは失笑も起こりそんなものなのかなぁと思ったが、今日の公演ではその音は気にならず、東京文化会館の床の問題か、音楽が録音を流した為の問題だとわかった。
ニーナのソロの後、拍手に応じて2度舞台袖から現れて観客に応えていた。
今日の Bathilde 役はコールドの Maria Bystrova ではなく、ソリストの Kristi Boone だった。この役は特に踊るわけでもないが、ブーンは大柄でその容姿などからも迫力があり、皇女役が似合っていたかと。
精霊の女王役ミルタ役のマーフィもそつなく安定感のある踊りで、観客からも多くの拍手をもらっていた。最後、カーテンコールに出て来る時も、冷たい女王役だからか、いつもなら笑みをたたえて出て来るところをきっと口を結んで出て来ていたのが印象的。
そして、そして、終演後の舞台全体での挨拶のあと、カーテンの脇から出てのカーテンコール時には、(私はそれほど数を観たわけではないので)初めての体験が。拍手のみならず、非常に今日の舞台に満足した二階以上の観客が、床か壁を手や足で踏みならす音。そう思うと、舞台向って右側のサイドバルコニー席当たりからか分からないが、パンフレットを細かく裂いた紙吹雪が舞った。
オペラで観客があまりに素晴らしい舞台に感動して、その気持ちを表す為にパンフレットを裂いて紙吹雪にしたと聞いたことがあったが、それを今日体験できた。
そのカーテンコールは3回も続いたのも(ニーナの白鳥の湖の2回目の公演は観ていないが)今期最多のような気がする。
今年で45歳のニーナ・アナニアシヴィリ、確かに 昨シーズンの白鳥の湖 や 今期の白鳥の湖 や ドン・キホーテ など32回のピルエットを見せるようなハードな演目では、よる年波を感じざるを得ない部分があったが、今日のような魅せる演目では、未だ未だいけると思えた。
しかし、1987年の Dance Magazine にすでに彼女のジゼル姿のポートレイトが載っていたそうなので、そう思うと、大ベテランだと実感する。
閉演後、リンカーンセンター前からタクシーに乗ろうと信号待ちをしていたところ、なんと偶然にもその横のベンチに座って携帯電話で話しているヘルマン・コルネホに遭遇!
ジェスチュアで写真を撮っても良いか?と聞いたところ、快く応じてくれた。木曜の公演は彼がアルブレヒト役をやるので、楽しみにしていると言ったら喜んでくれた。
因みに、彼はアンヘル・コレーラのお姉さんである昨シーズンまでABTに在籍していたカルメン・コレーラのご主人。つまりアンヘル・コレーラよりも若いが、義理のお兄さんに当たる。
そして、そして、終演後の舞台全体での挨拶のあと、カーテンの脇から出てのカーテンコール時には、(私はそれほど数を観たわけではないので)初めての体験が。拍手のみならず、非常に今日の舞台に満足した二階以上の観客が、床か壁を手や足で踏みならす音。そう思うと、舞台向って右側のサイドバルコニー席当たりからか分からないが、パンフレットを細かく裂いた紙吹雪が舞った。
オペラで観客があまりに素晴らしい舞台に感動して、その気持ちを表す為にパンフレットを裂いて紙吹雪にしたと聞いたことがあったが、それを今日体験できた。
そのカーテンコールは3回も続いたのも(ニーナの白鳥の湖の2回目の公演は観ていないが)今期最多のような気がする。
今年で45歳のニーナ・アナニアシヴィリ、確かに 昨シーズンの白鳥の湖 や 今期の白鳥の湖 や ドン・キホーテ など32回のピルエットを見せるようなハードな演目では、よる年波を感じざるを得ない部分があったが、今日のような魅せる演目では、未だ未だいけると思えた。
しかし、1987年の Dance Magazine にすでに彼女のジゼル姿のポートレイトが載っていたそうなので、そう思うと、大ベテランだと実感する。
閉演後、リンカーンセンター前からタクシーに乗ろうと信号待ちをしていたところ、なんと偶然にもその横のベンチに座って携帯電話で話しているヘルマン・コルネホに遭遇!
ジェスチュアで写真を撮っても良いか?と聞いたところ、快く応じてくれた。木曜の公演は彼がアルブレヒト役をやるので、楽しみにしていると言ったら喜んでくれた。
コメント
コメント一覧 (2)
それで、「ニーナ、2008、ジゼル」って検索したらこちらを見つけました。さらに記憶が再確認されて嬉しいです。写真もなにもないけれど、記憶に残るって素敵なことですね。
な~が nagacumatz
が
しました