クルーガー最終日、最後の早朝ゲームドライブ(サファリ)へ。

前日の朝とは異なり、前夜が非常にすっきり晴れた為に朝は冷え込んで非常に寒い。用意してもらった湯たんぽと毛布にくるまり、持参したホカロンも役立った。
寒くてもお天気が良いので、動物達に多く出会えた。

まずはシロサイ。背中には鳥を乗せつつ悠然と朝食中。耳と嗅覚が良いのに比べ、学者の通説では目は良くないと言われているが、レンジャーのティムさんの考えでは目も悪くはないのではないか?と。
ハイエナも居たが、非常にすばしっこく、あっと言う間に走り去ったので後姿しか写真に撮れなかった。ハイエナは、哺乳類の中では一番強靭な顎を持っており、消化機能も非常に効率が良く強いので、動物界のピラミッドの頂点はライオンと言われているが、実際の頂点はハイエナではないかとも。
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それほど広くない草原に、前日観たオスライオンが寝ていた。前日行ったエリアとは相当離れた別のエリアにヒョウを探しに行ったはずだったのだが、またあのライオンに出会おうとはティムさんもソロモンさんも予想外。我々が眺めていたところ起き出して、寝ぼけ眼でぼやーっと我々をしばし見ていたが、まるで猫のように身体をうーんと伸ばして大きなアクビをしてからのっそり起き出した。だいたいこのオスで180キログラムぐらいとのこと。
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インパラファミリー。オスだけ角を持っており、大きな群れだと30頭程度となるが、オスは一匹で回りはメスとなる。11月~1月が出産時期となり、このインパラの子供で生後6か月程度。
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ヒョウのなわばりに行く途中、なんと今度はバッファローの大群に遭遇。レンジャーのティムさんもここまでの大群に遭うのは珍しいと。
バッファローは非常に気まぐれな気質で、何をやるか予想がつきにくく、大きなジープに乗っていれば襲っては来ないが、徒歩の時に出くわすと襲ってくることがあり危険。
大群となると、前方を若いバッファローが歩いて群れを守り、後方は年寄りが歩く。赤ちゃんバッファローがお母さんのおっぱいを飲んでいるのは可愛かった。目の前を大群が我々のジープを避けるように行進していくさまは圧巻。
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恒例のティータイムを過ごすべく草原に行ったところ、キリン達が。我々とある程度の距離をとりながらも彼らも朝食を。ジープを降りてキリンと同じ地面に立ってキリンを眺めながらのティータイムとなったのが非常に面白かった。
オスは6メートル程度、メスは4.5~5メートルとなり、キリンのメスにも角はあるが、オスの角に比べて小さく八の字ような生え方。
キリン同士は低音の声を発することでコミュニケーションを取っているが、人間にはその低音の波長は聞こえない。
ライオンが天敵となるが、その長く太い足で蹴って撃退することが出来るとのこと。
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今回の滞在ではサファリで希少価値のビッグ5である、ライオン、ヒョウ、ゾウ、サイ、バッファローのうち、ヒョウだけを見損ねた。
前日の夕方のサファリでも我々がヒョウを観たいということで、ヒョウの新しい足跡を追って走ってくれたのだが、あいにく日没で断念。この朝のサファリでもヒョウを求めて走っていると何故だかサイやライオンに逢い、最後にはバッファオローに行く手をはばまれ断念。
クルーガーにはライオンは約1500頭、ヒョウは1000頭程度と言うことで、いかにヒョウを見つけるのが難しいかが良くわかり、また機会があればサファリのこう言ったゲームドライブをしたいという新たな動機付けにもなった。

ロッジに戻って朝食を。ビュッフェ各種のほか、この日はスクランブルエッグとスモークサーモン、ポーチドエッグなどを注文。因みに、ここのクロワッサンは絶品。NYですらここのように美味しいクロワッサンを出してくれるお店は数軒しかないのではないかと思わせるぐらい。
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非常に楽しかったので後ろ髪をひかれる思いをしながら空港へ。
空港までの道のりは、広大なバナナのプランテーションなどがあり、黒人の人達が道を多く歩いていた。
以前はタバコなども作っていたそうだが、現在はバナナなどが主流のよう。
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空港までの1時間半程度は、最初に迎えに来てくれた時にロストバゲッジ問題で助けれくれた白人ドライバーさんだったので、南アの色々な話をすることに。
彼はオランダ系の末裔なので、オランダ語に似たアフリカーンスを話すが、ヨーロッパから来たオランダ人とは会話は出来るが、同じ単語でもお互いの解釈する意味が違うこともあると。
アフリカーンスを話す黒人はいるのか?という質問には、いないことはないが、1976年政府が黒人全員に白人の話すアフリカーンスを強要しようとしてソウエト蜂起という事件が起きて以来、英語が民族問わず共通の言語となったと。因みに50代半ばぐらいの彼は、アフリカーンスの言葉で学校で学んだのだそう。
レンジャーのティムさん曰く、警察官は useless(役に立たない)と言っていたが、ドライバーさんも、警察官などの給与が非常に低いため、彼らのモラルも低くなっているという点で同意見。
ドライバーさんは昨年一戸建てを買ったが、昨年からクレジットカードの審査が厳しくなり、今までのように容易にカードローンを組んで家や車を購入することが出来なくなり、南ア全体で家や車の販売数が減っていると。
そうは言っても近隣諸国よりは経済が良いので、政情不安のジンバブエや近隣から、多くの人達が流入してきているのも現在抱えている問題の一つ。

今回の旅行のもう一つの目的は、以前のオランダ駐在仲間の友人夫婦が、現在ケープタウンに駐在しているので、彼らに会うこと。
NELSPRUIT空港 1:05PM発 SA8464便にて一路ケープタウンへ。その2 に続く。