6月に続き、今週半ばから今年の第二弾の熱波がマンハッタンにもやってきた。
今年は5月に摂氏38度まで達した日があったが熱波とは言われていなかった。
今週はさすがに夏の日差しに加え、週末は湿気が高くなり、テレビニュースでもヒートアラート(暑さ警告)を出し、ブルンバーグ市長もラジオで直射日光を避け水分を摂るようになどと呼びかけており、そのラジオの収録の様子もテレビで放送されていた。
クーラー設備などを備えない住民、特にお年寄りや子供は、近所の公共施設などで過ごすようにと勧められていた。

そして今日(19日)は摂氏36度まで上がった。そうなると、ハーレムなどでは暑さ対策として、消火栓からの放水が行われる。
消火栓からは勢いよく水が放水されているので、辺り一帯は気化熱で涼しくなり、大人も子供も水浴びなどして遊ぶ光景を見ることが出来る。
ハーレムの夏の風物詩ともとれる光景で、以前ハーレムに夏の間だけ住んでいた友人は、近所のどこでも放水しているので、NYでは何処でもやっているんだと最初は思っていたと言っていたぐらい。

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そう言えば、何年前だったか忘れたが、日本でクーラーは生活保護を受けている人には贅沢品だと当局から言われ、クーラーなしの猛暑で亡くなった高齢者が居たことを思い出した。今はもう改善されたのだろうが。

ハーレムでのこのような放水は、多大な水の浪費ともとれるが、電力不足になるよりはマシということかも。

一昨年には、NYも猛暑が続き、電力供給量が消費量に追い付かずにクイーンズのアストリア地区では大停電が起こり、中には1週間も停電が続く場所があった。水の供給など救助隊が出るなどして対応していたが、飲食店などのきなみ在庫は廃棄で商売も出来ず、管轄の電力会社であるコンエディソンを訴えるなど、大騒ぎとなった。
しばらくして、アッパーイーストの一部も終日停電となり、エレベーターも使えなくなった高層階に住んでいた友人は、一旦家を出て停電の起こっていない人の家に避難していた。
その為、ミッドタウンからユニオンスクウェア界隈までの地区で、数時間計画的に停電させるなどして電力消費量を抑える対策を行っていた。

昨年夏以前には、一昨年の二の舞にならないように電力供給量を増やそうとは言われたが、結局コンエディソンは技術的に改善することが出来ず、かろうじて酷い猛暑にならなかったことで停電は起こらず、皆が胸をなでおろした夏だった。

今年は猛暑になるのかどうなのか、はたまた猛暑になっても今年こそはきちんとコンエディソンが対応してくれるのかはわからないという、世界に名だたる大都市のあやうい夏が今年もやってきた。。。

追記(7月21日)
昨日(20日)には、ブルックリンの一部が早くも停電。水や氷の配給の映像がテレビのニュースで流れていた。