毎年恒例、6週に渡ってブロードウェイのショーのダイジェスト版を観ることが出来るブライアントパークのこのイベントも最終週となった。ただ3週目の演目は雨でキャンセルとなった為、15日にそのキャンセルの演目が公演された。

今日のマイクの担当は普段と違ったのか、大勢で歌うそれぞれのマイクのうち一本が完全にオフになっていたり、音量が安定しなかったり、音が小さく前の方に居た私は未だ良かったが、後方からはマイクの音量を上げてくれ~と声がかかっていたり。
そう言えば数年前には、あまりの暑さにスピーカーなどが故障したことがあった。生のステージならではのハプニングということか。

13
新作。プロモーションの一貫として、「13」と刻まれたリストバンドを無料で配っていた。
NYに住んでいる少年が両親の離婚と共に母親とインディアナに引越すことから話が始まるが、思春期を迎える時期の多感な子供達が主人公のミュージカルで、大人に向けて変化する身体のことなども歌詞におりこまれ、心と身体のアンバランスな、子供でもなく大人でもない微妙な年代がテーマのよう。
歌っている出演者も未だ若いティーンエイジャーに見えるが、驚いたのは、バックで演奏しているドラム、ギター、ベース、キーボードなどももう少し年上だがやはり非常に若い人達。
「春の目覚め」での性への目覚めを題材にしたミュージカルがトニー賞を取ったこともあり、その路線なのかと想像される。
1
1


ヤング・フランケンシュタイン Young Frankenstein
新作。今までひとつの演目で3曲ずつというペースで公演されていたが、この演目は短かったかと。
1 2


グリース Grease
新作。若かりしジョン・トラボルタとオリビア・ニュートンジョンで映画化されたもののミュージカル版だが、先週観た ザナドウ Xanadu の出演者と同様、非常にオリビア・ニュートンジョンの声質に似ている印象を受けた。
1 2


リーガリー・ブロンド Legally Blonde
2年目に入ったこの演目。
2001年にリーズ・ウィザースプーン主演で映画化され、日本ではリーガリーという言葉に馴染みがないためか「キューティ・ブロンド」という邦題となった。
そのリーズ・ウィザースプーンのイメージとはいささか異なり、やや太めのブロンド嬢だった。歌われた楽曲のせいか、曲調が似ていて、何だか非常に長く感じてしまった。
1
2


レント RENT
1996年にオフブロードウェイで初演され、同年にすぐオンに上がり、初めてブロードウェイで公演されるプレビュー前日に作者のジョナサン・ラーソン氏が突然亡くなり伝説ともなったこの演目もとうとう9月1週目で閉幕となることとなった。現在ブロードウェイ史上7番目のロングラン作品。
1

今回のブロードウェイ・イン・ブライアント・パークのトリを飾るべく配された出演者にビックリ(前述のように実際のところ、最後は雨でキャンセルとなった3週目の演目になったが)。
もともとの舞台のオリジナルキャストであり、映画版でも出演したイディナ・メンゼル(右側画像で左のサングラスの女性)と、映画版に出演したトレイシー・トムス(右側画像で右の女性)のデュエットが観られたのには来た甲斐があったというもの。
イディナ・メンゼルではなく、当時RENTの舞台でモリーン役を演じていたEden Espinozaその人でした。訂正し、謹んでお詫び申し上げます。9月15日追記

2 1

イディナ・メンゼルは、1996年にこの作品でブロードウェイ・デビューし、早速トニー賞の候補になり、同じくモーリーン役を演じた2005年の映画版にも出演した。2003年の「ウィケッド」で西の悪い魔女エルファバを演じ、トニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞した。もとの舞台オリジナルキャストで、映画にも出演したテイ・ディッグスと結婚したが、ユダヤ系白人の彼女とアフリカ系のテイ・ディッグスとの結婚ということでも話題になった。彼女はトニー賞主演女優賞の受賞後の2004年夏に、このブライアントパークでのイベントに来て特別ゲストで歌ったのを観たが、また今年彼女を観られたのは非常にラッキーだった。イディナ・メンゼルは残念ながらあまりの人だかりで写真を撮ることが出来なかったが、トレイシー・トムスは一人一人のサインや写真撮影に笑顔で応じてくれていた。
一方、トレイシー・トムスは、記憶に新しいところでは映画「プラダを着た悪魔」でアン・ハサウェイが演じた主人公の親友役として出演している。
2