3日目その1 からの続き

ラマナイ遺跡を見学。

ラマナイとは潜ったワニという意味で、紀元前1500年頃から定住が始まり、神殿などは紀元前300年頃から開始され、先古典期後期頃に繁栄し、16世紀にスペイン軍が攻めてくるまで10万人もの人が住み続けた。

ラマナイ遺跡はグアテマラのティカル遺跡(その様子は こちらこちら)と同様にジャングルの中から発見され、現在見つかっただけで60ほどの遺跡が点在。
夏場には華氏120度(=摂氏約48.9度)にも上がる気温は、遺跡の石にも打撃を加え、生息するイグアナが木の実を遺跡の石と石の間に入れて隠す習性から、イグアナに食べられなかった実が根を張り成長して遺跡を破壊したり、ハリケーンによる被害など、さまざまな要因で遺跡は痛んでいったとのこと。
因みに、「ハリケーン」という単語はマヤ語からで、まるで台風から typhoon、津波から tsunami という単語が生まれたよう。

ジャガーの神殿(N10-9)
600年頃の古い時代の建物に増改築されており、神殿の高さは19メートル。14~15世紀頃まで使用されていた。中央の階段の両側にはジャガーの顔をデザインした石組が見られる。
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ロイヤルコンプレックス(N10-17to29)
ジャガーの神殿前にあるマヤの王家に仕えるエリート達の住居跡。
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ステラ(N10-27 STELA 9)
ステラと言われる石碑は、ピラミッドの前に立てられていた。現在この立てられたステラは傷みを防ぐ為に本物ではない。
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神殿(N10-43)
高さ33メートル。グアテマラのティカルの一番高い神殿がビルの21階に相当する大きさだとすると、ベリーズで一番高いものはカラコルで15階の高さ、続いてシュナントニッチで13階、そしてこのラマナイは11階の高さに相当する。
紀元前100年頃と、紀元600年ごろとでは、この神殿も増築され大きくなって行ったことがわかる。
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中央階段にロープが一本あるのでそれを頼りに上るが、非常に勾配がきつく一段の高さが高い。
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頂上からの眺めはジャングルを一望出来て爽快。モーターボートでやって来たニューリバーも見える。
私が持っていた資料本は2001年発行だったところ、その本にはこの神殿は木々が覆い茂っていて未だ登れる状態ではないと書かれていたが、7年ほどの間により観光し易く変わって来ているようだ。
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ボールコート(球技場)
神殿頂上からは今は木々が覆って見渡せないが、前にはカハルペチ遺跡と同様のボールコートがある。中央には彫刻の施された丸い石盤があり、その下からはヒスイや貝などの装飾品や土器が発見された。
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仮面の神殿 (N9-56)
中からは2つの5世紀頃のお墓が発見されている。
火山岩で出来ているが、この近辺には火山岩は採れず、1000キロ離れた場所から運ばれてきており、当時、広範囲に渡って権力を保持していたことが判る。
資料の図からも、年代によってはこの仮面の数も異なり、後には埋められていた。今は保護の為に屋根があるが、仮面の横の石組を見ると、以前の石組と後に追加された石組との境界線がわかる。
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画像左は紀元450年頃、右の下段は紀元550~625年頃、上段は紀元625~900年頃。
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文字数制限により、ベリーズシティのスーパーマーケットと夕食の様子は 3日目その3 にて。