今月のNYフィルのオープンリハーサルは一度だけ。
指揮者はオランダ人のトン・コープマン氏で、クリスマス前ということもあって演目はヘンデルのメサイヤだったので、リハーサルを観に行くことにした。
指揮者はオランダ人のトン・コープマン氏で、クリスマス前ということもあって演目はヘンデルのメサイヤだったので、リハーサルを観に行くことにした。
George Frideric HANDEL Messiah (1741)
指揮:Ton Koopman
ソプラノ:Sunhae Im
カウンターテナー:Andreas Scholl
テノール:Jorg Durmuller
バリトン:Detlef Roth
with Westminster Symphonic Choir
指揮:Ton Koopman
ソプラノ:Sunhae Im
カウンターテナー:Andreas Scholl
テノール:Jorg Durmuller
バリトン:Detlef Roth
with Westminster Symphonic Choir
10時から始まるところ、NYフィルのメンバーは3~4名程度しか現れていなかった9時半頃にはすでにステージの上にコープマン氏の姿があった。
最初から、オーケストラに非常に丁寧に区切りながらの指導。それほど今までオープンリハーサルを観たわけではないが、「怒りを持って」などと説明しているのが聞こえ、事こまかに指導しているので、私が見た限りでは今までで一番頻繁にオーケストラのメンバーがそれぞれの楽譜に書き込みをしているような気がした。
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最初から、オーケストラに非常に丁寧に区切りながらの指導。それほど今までオープンリハーサルを観たわけではないが、「怒りを持って」などと説明しているのが聞こえ、事こまかに指導しているので、私が見た限りでは今までで一番頻繁にオーケストラのメンバーがそれぞれの楽譜に書き込みをしているような気がした。
ソプラノ、テノール、バス、カウンターテノールの4名が合唱と共に歌うのだが、さすがに彼らにはコープマン氏から注文はなかったが、彼らもコープマン氏の指導を見てペンを片手にしており、合唱団の学生達のなかには耳にペンをはさみつつ歌っていた。
コープマン氏はとにかく熱心で、タイムキーパーの女性に、1時間半が経ったからとインターミッションをうながされて慌てて取るが、そのインターミッション中もコンサートマスターやトランペッター、チェリストに指示を与えていた。
画像はコンサートマスターの隣に座り込んでのディスカッション中の様子。
合唱の Westminster Symphonic Choir は、ニュージャージーにある Rider University の学生によるコーラスだが、さすがに上手。
ただ、自分達の歌う番になって立ち上がったり座ったりする際に、指揮者であるコープマン氏からの手による軽い合図を始めは良くわかっておらず、最初はコープマン氏が指示を出していないにもかかわらず全員立ってみたり、座れの合図に気付いたのが一人だけだったり。一斉に立つ前には、全員がゴソゴソと椅子の前の方に重心を置き直して立つ準備をしてみたり。普通に立ったり座ったりしているコンサート時の出来あがった様子しか知らなったが、コーラスひとつをとってしても、きっちり合わせることが大変かがわかった。
画像はコンサートマスターの隣に座り込んでのディスカッション中の様子。
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合唱の Westminster Symphonic Choir は、ニュージャージーにある Rider University の学生によるコーラスだが、さすがに上手。
ただ、自分達の歌う番になって立ち上がったり座ったりする際に、指揮者であるコープマン氏からの手による軽い合図を始めは良くわかっておらず、最初はコープマン氏が指示を出していないにもかかわらず全員立ってみたり、座れの合図に気付いたのが一人だけだったり。一斉に立つ前には、全員がゴソゴソと椅子の前の方に重心を置き直して立つ準備をしてみたり。普通に立ったり座ったりしているコンサート時の出来あがった様子しか知らなったが、コーラスひとつをとってしても、きっちり合わせることが大変かがわかった。
歌手の4人も、ハイネックのセーターにマフラーをするなど、季節がら喉を労わっている様子。
オープンリハーサルがどうやら初めてなのか、最初に歌ったソプラノの女性は、客席に背中を向けて指揮者とオーケストラを見るようにして歌っていたが、次に登場したテノールの人には、コープマン氏が客席の方を見て立つように肩をぐいっと引っ張るなどし、会場からは笑いが。
それに呼応してそのテノール歌手が「やあ!」と言った様子で片手を挙げたので、会場からは歓声が起こり、普段のクラシックコンサートよりもリラックスした雰囲気。
カウンターテナーの男性が、一度声がきっちりと出ずに「えへん!」と咳払いをしたが、そこだけはおじさん声になっていたのが可笑しかった。
オープンリハーサルがどうやら初めてなのか、最初に歌ったソプラノの女性は、客席に背中を向けて指揮者とオーケストラを見るようにして歌っていたが、次に登場したテノールの人には、コープマン氏が客席の方を見て立つように肩をぐいっと引っ張るなどし、会場からは笑いが。
それに呼応してそのテノール歌手が「やあ!」と言った様子で片手を挙げたので、会場からは歓声が起こり、普段のクラシックコンサートよりもリラックスした雰囲気。
カウンターテナーの男性が、一度声がきっちりと出ずに「えへん!」と咳払いをしたが、そこだけはおじさん声になっていたのが可笑しかった。
私は全くの知識不足で知らなかったのだが、コーラスによるお馴染みの「ハレルヤ! Hallelujah!」が始まる前には、客席の人達がゾロゾロと起立。一緒に歌おうと言う意気込みで待ちに待った「ハレルヤ!」だったようなのだが、客席を背にしているコープマン氏はそれに気付かず、タイムキーパーからは早く終了するように言われていたこともあって、「ハレルヤ!」のリハーサルは割愛されてしまい、その直後に帰るお客さんがいて、初めてコープマン氏も気付いたようだった。
その後のソプラノのパートなども割愛して、なんとか1時丁度に最後の「アーメン Amen」の曲を迎え、終了を促しに来たタイムキーパーも苦笑。
その後のソプラノのパートなども割愛して、なんとか1時丁度に最後の「アーメン Amen」の曲を迎え、終了を促しに来たタイムキーパーも苦笑。
とにかく熱心なコープマン氏は、トランペッターにも「後で話があるから」と声かけをし、終わっても合唱に声をかけていた。画像は合唱団員の注目の様子。
コープマン氏は、指揮をしている最中も非常に表情豊かで動きも大きく、その楽しそうな笑みをたたえた表情に、コーラスの学生達からも笑顔がもれ、彼の音楽を楽しんでいる姿がコーラスにも伝染していくように歌っているようだった。本当に音楽やステージが好きで好きでたまらないのか、会場の観衆がひけて警備員が会場をチェックしている時でも、未だ舞台上にコープマン氏の姿を見受けた。
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コープマン氏は、指揮をしている最中も非常に表情豊かで動きも大きく、その楽しそうな笑みをたたえた表情に、コーラスの学生達からも笑顔がもれ、彼の音楽を楽しんでいる姿がコーラスにも伝染していくように歌っているようだった。本当に音楽やステージが好きで好きでたまらないのか、会場の観衆がひけて警備員が会場をチェックしている時でも、未だ舞台上にコープマン氏の姿を見受けた。
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