12月のくるみ割り人形シーズンを終え、年明けから8週間に渡るNYシティバレエの冬公演も4週目の丁度折り返しの週末。
バランシンの3作品とジェローム・ロビンスの1作品のプログラムを観に行った。
(下2つ以外の画像は全てHPから 画像のダンサーと実際の出演者とは異なります)

Monumentum Pro Gesualdo
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音楽:Igor Stravinsky
振付:George Balanchine
Teres Reichlen, Ask La Cour

Movements for Piano and Orchestra
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音楽:Igor Stravinsky
振付:George Balanchine
Rebecca Krohn, Sebastien Marcovici
ひとつ目の演目と同じようなシンプルな衣装だが、こちらの方が手首や足首を曲げるなど面白い動きがあって楽しめた。

Dances at a Gathering
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音楽:Frederic Chopin
振付:Jerome Robbins
ピアニスト:Susan Walters
Yvonne Borree(in pink), Sterling Hyltin(in apricot), Maria Kowroski(in green), Rebecca Krohn(inmauve), Kathryn Morgan(in blue),
Jared Angle(in purple), Antonio Carmena(in brick), Joaquin de Luz(in brown), Sebastien Marcovici(in green), Adrian Danchig-Waring(in blue)
全部で63分という長い演目。
昨年の春シーズンで、ジェローム・ロビンス特集の際の DEFINITIVE CHOPIN でも演じられたものだったが、やはり見ごたえがあったかと。
女性がジャンプして一人目の男性がキャッチして二人目の男性へ、そして三人目の男性に投げられる時、3人の女性のそれぞれキャッチングの方法が異なり、最後は二人目の男性から投げられる時に女性が2回転しつつ3人目の男性には頭が下になるようなフォームでのキャッチングで、会場からは「オー!」という声が挙がっていた。
プリンシパルの Maria Kowroski は、昨年行われた 21世紀のスター達 STARS OF THE 21ST CENTURY INTERNATIONAL BALLET GALA で、ABTのプリンシパルのデヴィッド・ホールバーグと組んだ時しか観たことがなかったので、じっくり観られて良かった。

Stars and Stripes
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音楽:adapted and orchestrated by Hershy Kay after music by John Philip Sousa
振付:Geore Balanchine
1st Regiment: Corcoran Cadets
Erica Pereira ほか
2nd REgiment: Rifle Regiment
Ellen Bar ほか
3rd Regiment: Thunder and Gladiator
Adam Hendrickson ほか
Liberty Bell and El Capitan
Sara Mearns, Charles Askegard
Starts and Stripes
全員

この演目は、一昨年のバランシン特集昨年のINSPIRATIONSシリーズ、一部としてパ・ドゥ・ドゥーを一昨年の 21世紀のスター達 STARS OF THE 21ST CENTURY INTERNATIONAL BALLET GALA で観ていたが、今回の兵隊役でセンターポジションを演じたソリストの Adam Hendrickson は、残念ながらいただけない。この役どころでは、観客皆が楽しみにする二回転ジャンプがいずれも軸が彼の右にずれ3度は顕著に見てとれてしまい、最後膝まづいての着地もあやうかった。
パ・ドゥ・ドゥーを演じた二人はいずれもプリンシパルだったが、大柄な二人だけに小気味よさに欠けてしまった感があり、特に大柄な男性に連続ピルエットの醍醐味を求めるのは酷なのかも知れない上、Charles Askegard はベテランということもあってか、風格はあれどキレが感じられず。

今回面白かったのは、2度あるインターミッション中に、4階フロアでスタッフがバレエの解説をしていたこと。以前もしていたのかも知れないが、今回インターミッション中に席を離れてアトリウムに出ると、上階からマイクを通した女性の声が聞こえて来たので行ってみたところ、解説をしていた。
一回目のインターミッションには、ジェローム・ロビンスの解説をしていて、いかにダンサー間のコミュニケーションが難しいか、ジャンプの時の信頼関係などについての説明。ロビンスの Dances at a Gathering は63分もあるので、退屈なら目を閉じてショパンの音楽に耳を傾けていれば良いとバランシンが言ったとのエピソードには爆笑。
二回目のインターミッションには、もとバレエダンサーの女性が、男性ダンサーに重心などのサポートを受ける時のことを、その場に聞きに来ていた一般男性を例として説明してくれ、なかなか面白かった。
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