丁度グランドサークルへの旅行中に、今回のドレスリハーサルの公開について告示がありチケット配布も行われてしまっていたので、機会を逃したと思っていたところ、友人からチケットをもらうことが出来た。持つべきものは友人と実感。
by Vincenzo Bellini
Libretto by Felice Romani
指揮:Evelino Pido
ロドルフォ 伯爵でこの地の領主(バス)Count Rodolfo : Michele Pertusi
テレーザ 水車小屋の女主人(メゾソプラノ)Teresa : Jane Bunnell
アミーナ テレーザの養女(ソプラノ)Amina : Natalie Dessay
リーザ 旅館の女将(ソプラノ)Lisa : Jennifer Black
エルヴィーノ 金持ちの若い地主(テノール)Elvino : Juan Diego Florez
![]() |
by Vincenzo Bellini
Libretto by Felice Romani
指揮:Evelino Pido
ロドルフォ 伯爵でこの地の領主(バス)Count Rodolfo : Michele Pertusi
テレーザ 水車小屋の女主人(メゾソプラノ)Teresa : Jane Bunnell
アミーナ テレーザの養女(ソプラノ)Amina : Natalie Dessay
リーザ 旅館の女将(ソプラノ)Lisa : Jennifer Black
エルヴィーノ 金持ちの若い地主(テノール)Elvino : Juan Diego Florez
今期の新作のひとつであるこの作品は、昨年大ヒットした ランメルモールのルチア を演出したチンマーマン女史の作品。
とにかく斬新。(注意:以下ネタばればかり)
幕だけはスイスの絵が描いてあるものの、設定は現在の何処かの舞台稽古場になっていて、主人公のアミーナとエルヴィーノがそれぞれその舞台の俳優でありつつ、劇中劇でも同じくアミーナとエルヴィーノを演じるという二重構造になっており、宿の女主人のリーザはステージマネージャーという設定になっている。
黒板に「ACT 1 Scene 1」などとその場で書いたり、あげくの果てには最後のアミーナの夢遊病状態でのアリアの始まる前にはアミーナ扮するナタリー・デッセイが黒板に「AREA」と書いて爆笑をかっていたり。
前半最後、ロドルフォ伯爵のベッドに寝ていたアミーナを皆が発見し、エルヴィーノが激怒する場面では、村人達=劇団員達が次々と今まで練習していた楽譜を破り捨てたり衣装を投げたりして混沌を表現。あげくは、プロンプターのブースから、村人=劇団員の一人が、プロンプターとして指揮をしていた(?)女性をひっぱりあげるという演出。
幕だけはスイスの絵が描いてあるものの、設定は現在の何処かの舞台稽古場になっていて、主人公のアミーナとエルヴィーノがそれぞれその舞台の俳優でありつつ、劇中劇でも同じくアミーナとエルヴィーノを演じるという二重構造になっており、宿の女主人のリーザはステージマネージャーという設定になっている。
黒板に「ACT 1 Scene 1」などとその場で書いたり、あげくの果てには最後のアミーナの夢遊病状態でのアリアの始まる前にはアミーナ扮するナタリー・デッセイが黒板に「AREA」と書いて爆笑をかっていたり。
前半最後、ロドルフォ伯爵のベッドに寝ていたアミーナを皆が発見し、エルヴィーノが激怒する場面では、村人達=劇団員達が次々と今まで練習していた楽譜を破り捨てたり衣装を投げたりして混沌を表現。あげくは、プロンプターのブースから、村人=劇団員の一人が、プロンプターとして指揮をしていた(?)女性をひっぱりあげるという演出。
アミーナの衣装はひたすらこのまま:
普通なら二幕目には場面が変わっていたり、一幕目で床一面に散った紙屑などが掃除されていたりするものだが、全く変わらず。
ここまでセットが変わらないのも珍しいと思いきや、ナタリー・デッセイ扮するアミーナが客席のオーケストラ席後ろから通路を歌いながら通って登場してみたり、舞台の一部がオーケストラピットにかかるように飛びだし、まるでそこをふらふら夢遊病のアミーナが歩くような印象を与えたり。その時には、舞台の上からではなく、普通の天井から紙吹雪が舞い落ち、オーケストラピットなどに落ちて行ったが、オーケストラの人達も普段は見られないオペラ歌手の歌っている姿が見られるので(昨シーズンの セビリアの理髪師 は別だが)、演奏していない人は、ニコニコ興奮気味に観ていて、歌い終わると彼らも拍手をしていた。
4重唱の場面で、婚礼衣裳をまとったリーザが失恋し、その衣装を脱ぐ際、劇団のお掃除などの係の人が彼女にごみ箱を渡すので、会場からは笑いが。面白いが、せっかくの4重唱なので歌の間はギャグはやってほしくなかったかも。
![]() | ![]() |
普通なら二幕目には場面が変わっていたり、一幕目で床一面に散った紙屑などが掃除されていたりするものだが、全く変わらず。
ここまでセットが変わらないのも珍しいと思いきや、ナタリー・デッセイ扮するアミーナが客席のオーケストラ席後ろから通路を歌いながら通って登場してみたり、舞台の一部がオーケストラピットにかかるように飛びだし、まるでそこをふらふら夢遊病のアミーナが歩くような印象を与えたり。その時には、舞台の上からではなく、普通の天井から紙吹雪が舞い落ち、オーケストラピットなどに落ちて行ったが、オーケストラの人達も普段は見られないオペラ歌手の歌っている姿が見られるので(昨シーズンの セビリアの理髪師 は別だが)、演奏していない人は、ニコニコ興奮気味に観ていて、歌い終わると彼らも拍手をしていた。
4重唱の場面で、婚礼衣裳をまとったリーザが失恋し、その衣装を脱ぐ際、劇団のお掃除などの係の人が彼女にごみ箱を渡すので、会場からは笑いが。面白いが、せっかくの4重唱なので歌の間はギャグはやってほしくなかったかも。
最後の最後になって、稽古場だった背景の大道具が全て動かされ、全く現代の普段着のような劇団員がスイスの民族衣装に着替え、アミーナも1幕目で色々と選んでいた靴を履き、舞台衣装をつけ、エルヴィーノと共に踊って舞台本番を演じ、我々はその劇中劇の観客になってフィナーレ。
前半に比べ、後半の方が動きがあって飽きさせないかと思うのだが、前半は特にフアン・ディエゴ・フローレスの歌のスピードよりもオーケストラがやや遅めな印象を受けた。
下らないことだが、アミーナやエルヴィーノが何度も村人に担がれたりするのだが、ナタリー・デッセイもフローレスも小柄で痩身なオペラ歌手だから絵になり良いが、これがなかなか体格的に迫力の歌手だったら、果たして持ち上がるのかな?と、このプロダクションで他の歌手だった場合の違和感を想像してしまった。
前半はまるで、シティオペラを観ているような印象だったが、さすがはメトの新作。大どんでん返し的な手法で、普通ならいきなりのあっけないハッピーエンディングで終わってしまうところを、より豪華に強い印象を与えて終えたように思われ、私は面白い取組かたで楽しめたが、やはりそれも好き好きかも知れない。
帰り際に、後ろを歩いていた若めのアメリカ人女性2人が、この演出についてどう思うかという話をしていて、「早く(NYタイムズの?)批評が読みたいわ」と言っていのが印象的。
![]() |
帰り際に、後ろを歩いていた若めのアメリカ人女性2人が、この演出についてどう思うかという話をしていて、「早く(NYタイムズの?)批評が読みたいわ」と言っていのが印象的。
コメント