朝食はア・ラ・カルトから好きにオーダーして良いとのことだったので、ブータン式朝食から、お粥とバター茶、フライドライスとイジーというお漬物。
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お粥はさすがに東部と違って雑穀ではなく、白米に野菜が入ったものだった。
イジーというのは、唐辛子、タマネギ、レモングラスなどが和えられた物で、これにトマトを加えればメキシコのサルサのような印象で美味しい。

首都ティンプーの市内観光を。

チャンチュクチョルテン(=メモリアルチョルテン)

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第三代の王様がアフリカに行っていた時に理由不明で亡くなったので、第二代の王妃がメモリーの為に1974年に建立した。第三代の王妃がチベット人で、当時はチベットとブータンとの間には緊張が有った為とも噂されているらしいが、死因については未だ不明なのだとか。
ただし、一般のブータン人には、このチョルテンの建立の意味もわからず、ひたすらお参りしている人達が多いとのこと。
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マニ車の前には、座布団に座ってご飯などを食べている老齢の人達がいたが、高齢になり死を迎えることを意識し心の平安を求めて、ご飯やお茶を持参して毎日やって来ては、この経典の入ったマニ車の前に座って一日を凄しているのだとか。
デートとして来ていた若いカップルが居たが、それはこの場には非常識なのだそう。
また、紙を持って一生懸命お参りしている若者1人。試験前ともなると学生がやって来て、合格などの祈願をする場所でもある。
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チョルテンの周りをお経を唱えながらひたすら回って祈っている人達。チベットのラサ(拉薩)で、ジョカン(大照寺)の周りを回りながら祈っている大勢の人達を観たが、規模は違えどそれを彷彿とさせられた。

チャンガンカラカン

12世紀に建立されたお寺でチャンは場所、ガンカは丘の上という意味。その名の通り小高い丘にあり、生まれた赤ちゃんを連れて来て、名前を授けてもらうお寺。守護神的役割を果たし、その後もその子供と共に月に1度お参りに来ている人達が何組かいた。
守護神は十一面観音で銀箔に覆われているが、本堂奥の部分には、女性や外国人は入ることが出来ない。ブータンの女性でも初潮前の子供までしか入れないのだそう。

ターキン放牧場
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国獣であるターキンと鹿2種類が広いエリアに放たれていて、その囲いの外から観るのだが、放牧場自身の入口ゲートなども全くなく入場料も不要。
ターキンはブータンとチベットに住んでいる動物で、現在この放牧場には15頭がいる。伝説では、15世紀にラマ・ドルクパ・ケンレイが奇跡を起こす為に牛と山羊から造った動物とされている。
ターキンは非常に臭いので、そのミルクや肉は食べないとのこと。丁度風上から観ていたので、その匂いは感じられなかったが、相当なものなのだとか。

ドゥプトプ尼僧院
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ブータン国内に尼寺は15~20ほどあり、首都ティンプーには2つある。このお寺には45~50人の尼さんがおられ、本尊はチベットから14世紀末にやって来て15世紀初頭に鉄橋などを造ったドゥルトップタントンゲルボ。
小さなお寺の周りを数珠をくりながら回っていた尼さん2人がおられたが、そのうちの一人が我々に興味を示し少しお話をすることに。彼女は現在67歳で13歳の時から尼寺に入ったのだとか。通常尼さんは辮髪だが、3年3か月3週間3日髪を切らないという修行?方法?もあるのだとか。
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お坊さんのなり手には貧しい家の子供達が多く、そのお陰でストリートチルドレンやホームレスも少なく、お寺が彼らに教育を施していると聞いた。ゾンやお寺で大勢の男性のお坊さんを見かけたが、女性はいくら尼寺が20ほどブータンにあったとしても男性の数に対して少ないように感じたので、ガイドさんに聞いたところ、女性は男性に比べてお坊さんになる割合が低く、あまりなりたがらないのだそう。

タシチョゾン =ティンプーゾン
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(ドゥプトプ尼僧院から眺めたティンプーゾン 右端は国会議事堂)
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ほかのゾンとは異なり、セキュリティがまるで飛行機に搭乗する前のチェックのよう。
1641年建立。タシは幸運、チョはダルマ(仏陀が教えた真理を元にした仏教の法)を意味する。
昔はもう少し北にあった。現在のゾンの向かいは国会、国会の横には王宮があるが、王宮の警護が非常に厳しく、外観の写真を撮ることも禁止。
今まで訪れたゾンの中で、一番大規模なゾン。
昨年から造られたツェチュ祭用のスペースでは、翌日から始まるお祭りの為の準備として綺麗に飾りつけをしているところだった。屋根に登って飾りをつけていた少年は、ちょっとはにかみながらも良い笑顔。
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パロゾンなどは敵から守る為の砦としての役割、プナカゾンは平和の為に建てられたが、このティンプーゾンは布教を目的として建立された。
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本尊は釈迦如来で、像は全て土で造られた上に金箔がほどこされている。堂内の壁画は無数の仏陀像。
ブータン仏教界の一番トップの大僧正の写真が、王様と同様に掲げてあった。もともと二ンマ派の人だが、現在は二ンマ派やカジュ派など全てのトップになっている。王様も大僧正も、ブータン東部出身者。

この後はティンプーの台所、市場を見学しに行った。