朝食後、ウル・テンブロン国立公園へ。
そこに至るには結構遠い。

そこに至るには結構遠い。
というのも、ブルネイ王国の国土はマレーシアに囲まれているのだが、ウル・テンブロン国立公園の辺りは飛び地となっているので、一旦ブルネイ川から海上に出てマレーシア領を越えて再びブルネイ領のテンブロンに行くことになる。

まずボート乗り場で乗合ボートに乗る為に船着き場へ。この日は、断食のラマダンが明けた日となるので、日本では元旦にあたるような大事な日。
家族で集まって食事をするのが恒例となっているのだそう。


着飾った人達がそれぞれ実家に子供達を連れて帰るようで、とても賑わっていた。
女性はもとより、男性も正装をしている。

この女性も画像ではわかりにくいが、袖口などに細かいビーズやスパンコールが縫われたものを着ていて、とても綺麗だった。

水上タクシーに乗り込むこの家族は、お父さんと息子、お母さんと娘が、
それぞれ共の生地で作った正装をしているなど、見ていても飽きない。

乗合ボートは、結構なスピードをあげて蛇行するブルネイ川を進んでいくが、両側がマングローブに覆われていて、それだけでもジャングルクルーズのようで楽しい45分のボート旅。

テンブロン地区のバンガータウンに到着。
バンガータウンなど、飛び地のこのエリアには、小学校しかない為、中学生以上は毎日この船に片道45分ほど乗って市内まで通っている。因みに、マレーシア領経由の陸路だと2時間はかかるのだそう。
また、テンブロン川では、砂利運搬船を良く見かける。市内の砂利は塩分を含んでいる為、コンクリートには向かないので、テンブロン地区の塩分を含んでいない砂利が必要となり、6~7時間かけて運搬している。

バンガータウンからバタンドゥリまで車で移動。
そして今度は伝統的なロングボートに乗ってテンブロン川を30分ほど登って、公園本部へ。
ウル・テンブロン国立公園
ブルネイで最初に出来た国立公園。


途中、ラタンという刺のある植物があった。これは宗教裁判の時に使われる鞭になるのだそうで、お尻をこれで打たれると本当に痛くて大変なのだそう。
宗教上、禁止されている賭け事や飲酒、ラマダン中の飲食などが罰せられる。ラマダン中の飲食などは、家族からの通報によるところが多いのだそう。

高さ43メートルの鉄パイプ製のキャノピーウオーク(吊橋)。
同じ橋上には2人まで、ひとつの鉄塔には5人までと制限されており、鉄塔を登っては次の橋へと徐々に上がって行く。

上がりきると、360度がジャングルのパノラマが広がる。


はるか下にボートで上がってきたテンブロン川が見える。
非常にラッキーなことに、翼を広げると1メートル以上にもなる一番有名なサイチョウ Rhinocerous Hornbill の
つがいが飛んでいるのを観ることが出来た。

オスの後にメスが続いて飛んでいた。




このビデオは、360度ジャングルを撮っただけなのだが、最後の方にこのサイチョウのグエッグエッとでもいうようなけたたましい鳴き声が録音できたので参考までに。

ライフジャケットをしながら橋を渡らねばならないぐらい橋が壊れやすいのかとビックリだが、橋が壊れてもライフジャケットがあれば安心かと思いきや、眼下のテンブロン川にはワニも生息していると聞く・・・

この後、少しだけだが沢歩きなどもしてみることに。その様子は 次の⑯ へ。
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