イリーナ・コレスニコヴァのアジアツアーとして、4月19日に観に行くはずだったのだが、震災の影響で延期となり、今日の公演となった。

行って驚いたのは、会場の都合ということで、5階まである席の4階・5階のチケットを持っている人は3階の席に振りかえられていたこと。つまり、一番お安いC席5000円でも、3階S席11000円の席に座れたことになる。相当数の空席があったので、3階までにお客さんを詰めたものと思われるが、このようなことは初めてだった。
まず、このバレエ団の創設者であるコンスタンティン・タッチキン氏が舞台に立って挨拶。
震災の為に日程が変更になったのは、ロシア政府が日本への渡航勧告を出していて、4月18日に解除されたということ、そして演奏が変わったことを説明。
もともと演奏はサンクトペテルブルグ劇場管弦楽団だったが、THEATER ORCHESTRA TOKYO にその演奏が変わったもので、配布物には 「地震等の影響によりオーケストラメンバーの多くが来日出来なくなったこと (中略) 日本のオーケストラと友好的に共演することでシンパシーを伝えたい」 とあったが、タッチキン氏からは 「オーケストラのメンバーの多くが来日を拒否した」 とのことだった。。。 正直というか何というか・・・
演奏者の変更に伴うチケットの払い戻しはしないとのことだったが、代替のオーケストラは日本のオーケストラなので、ロシアからの来日渡航費が軽減されたように思わないでもないが・・・
音楽:P.I.チャイコフスキー
原振付 : プティパ / イワノフ
改定振付 : セルゲーエフ
指揮 : ワディム・ニキチン Vadim Nikitin
演奏 : THEATER ORCHESTRA TOKYO
原振付 : プティパ / イワノフ
改定振付 : セルゲーエフ
指揮 : ワディム・ニキチン Vadim Nikitin
演奏 : THEATER ORCHESTRA TOKYO
オデット・オディール : イリーナ・コレスニコヴァ Irina Kolesnikova
ジークフリート王子 : オレグ・ヤロムキン Oleg Yaromkin
ジークフリート王子 : オレグ・ヤロムキン Oleg Yaromkin
悪魔ロットバルト : ドミトリー・アクリーニン Dmitry Akulinin
道化師 : アレクサンドル・アバタロフ Alexandre Abaturov

さすがに、イリーナ・コレスニコヴァはオーラがあって綺麗。
特に3幕目の黒鳥になった時の表情には、「目力」があって迫力。
ニーナ・アナニアシヴィリの白鳥だと、肩・肘・手首の柔らかさを示す為にあえて後ろ向きで舞台を左から右へと移動する場面があるが、そういう白鳥の見せ場はないものの、やはり他のソロの白鳥の人達とは肘や肩の使い方が違うように思え、特に右手首を曲げて高く上に伸ばしたしぐさは綺麗だった。
男性にサポートされながら回る時に、両手を頭上に伸ばしたり縮めたりする動きが2度ほどあり、フィギュアスケートの選手のスピンを彷彿とさせられた。
3幕目の32回転のフェッテもほとんど回る位置がずれずに見事だったが、その後にジークフリート王子にサポートされてポーズを取った後、次の動きに出る一歩がやや遅れてその後に余計な一歩があったように思えたのは気のせいだったか???
群舞も手先の角度が良く揃っていて、ABTとは異なり、一体化していて綺麗だった。
ジークフリート役のオレグ・ヤロムキンは未だ若そうだが、イケメン君な上、しっかりジャンプもきっちり回ってぴたりと止まり、ミスがなかったように思う。
また、道化師役のアレクサンドル・アバタロフもしっかりジャンプ、そしてしっかり正面を向いての着地と、なかなか良かった。
2幕のイリーナ・コレスニコヴァの場面では、音楽が特にゆっくりなテンポとなり、彼女の表現をよりみせようとしているようだった。ここまでゆっくりとなると、ややもすると、もったりしているというか重たく感じられなくもないが、彼女だからこそかと。
小さな白鳥4羽の踊りは良かったのだが、最後の小首を何度か傾けながら踊る時だけ、首の角度がばらばらだったのが惜しかった。
エンディングは、その解釈によって悲劇かハッピーエンドか別れるところだが、このバレエ団の白鳥は悪魔ロットバルトをやっつけると、すぐにめでたしめでたしとなるパターンだった。
全くの余談だが、今日からナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞を獲得した「ブラック・スワン」が公開されている。もともとバレエをしていた彼女が、1年間トレーニングし9キロ減量、バレリーナの身体づくりをして臨んだ映画とのことなので、映画も気になるところ。
全くの余談だが、今日からナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞を獲得した「ブラック・スワン」が公開されている。もともとバレエをしていた彼女が、1年間トレーニングし9キロ減量、バレリーナの身体づくりをして臨んだ映画とのことなので、映画も気になるところ。
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