「マックス・エルンスト フィギュア×スケープ展」 を観に行った際に、併せて観た常設展で印象に残ったものを。マックス・エルンスト展の様子は こちら

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パブロ・ピカソ
「青い肩かけの女」 1902年
旧東海銀行からの寄贈
貧困や弱者をテーマにした青の時代の作品。

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アメデオ・モディリアーニ
「カリアティード」 1911~13年
ギリシャのパルテノン神殿の女人像柱(カリアティード)を
モディリアーニが参考にして、描いたもの。
イタリア生まれのモディリアーニが1906年のパリにやって来た時
芸術家達はアフリカやエジプトの彫刻に興味を持っていた。
モディリアーニも頭部やカリアティードの彫刻を作ったが、
身体が弱かった為に絵を描くことになったのだそう。

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ジョージ・シーガル
「ロバート&エセル・スカルの肖像」 1965年
ポップアートコレクターで有名なスカル夫妻の石膏像。
シーガルは、生きた人間から直接、型を取り、本物の
家具や自動車やキッチンセットなどと組みあわせる作風。
背後の赤い四角は、スカル夫妻の家に絵が飾られて
いることを表現。

NY生まれでNJで没したシーガル。
NJなどから到着するマンハッタンのバスターミナルであるポートオーソリティに 「Departure」 と言う作品が展示されている。NJに住んでいた時には、毎日のようにその作品の横を通っていたので懐かしかった。

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エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー
「グラスのある静物」 1912
ドイツ表現主義の作品。
リンゴの乗った果物皿は、裸体の女性も含めて画家自身が
彫刻を施したもの。単純化されたフォルムはセザンヌの
影響を受けている。当時は退廃芸術とされ、「退廃芸術展」に展示されてヒトラーによってその多くの芸術品が失われた。
この作品は、戦費を稼ぐために売られ、作家自身も
退廃美術家の烙印が押されて不幸な最期となった。




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ピエール・ボナール
「にぎやかな風景」 1913年
ボナールの妻マルトと愛犬
ユビュが憩い、子供達が動物と
戯れ、後景はセーヌ河畔。
色彩画家と呼ばれたボナール
らしい色使いが特長となっている。



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アレクサンダー・コールダー
「片膝ついて」 1944~1968年
大きな手を広げて片膝をついている人の像は
6つのバラバラな部分がやじろべえのように
なって、つり合いをとっている。
コールダーはサーカス好きで、動くおもちゃで
サーカス団を作り、動く彫刻である「モビール」を
作るようになった。
名古屋市美術館 にも、大きな彼の作品である
「ファブニール・ドラゴンⅡ」が入り口付近にある。
その様子はこちら




12階の屋上スペースは、無料でいつでも誰でも入れる場所だが、栄のど真ん中にあってして、緑の空間に3点の美術品が置かれている。
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ドコモの電波塔の横に位置しているが、空が広いのも良い。







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加藤昭男
「大地」 1986年
環境との調和のの取れなくなった
現代社会の急速な変化に対する
ある種の批判精神から造形化
されたものとのこと。





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小田 襄
「円柱の構造」 1988年

幾何学的形体を組み合わせた構造によって形そのものの
美しさを見せると共に、鏡面状の表面に周りの風景が
映り込むことで作品と環境との関係性に着目しているのだそう。



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コルネリス・ジャットマン
「カリブの女」 1983年
オランダ生まれでベネズエラに永住した作家。
ヨーロッパの人体彫刻の伝統を曳きつつ、南米的な
生命観にあふれたボリュームのある彫刻。