ヤズドの観光を。

ホテルの朝食では、チーズの横に
ピーナッツバターのような濃厚なものが
あったのが珍しかった。

マスジェデ・ジャーメ (金曜モスク)

ササーン朝時代のゾロアスター教の神殿の跡地に、建てられたモスク。
現在修復中の入り口のエイヴァーンはイランで一番高いもので、ティムール朝~サファヴィー朝(1370~1722年)の時に造った。エイヴァーンはひとつだけで、柱の横と内部の部屋が女性用の場所となっている。
テヘランではすでにあるのだが、金曜礼拝に集まる人が多く狭すぎるので、モサッラという祈る場所をモスク以外にも造る予定になっている。
レンガやスタンプは、セルジューク朝(1038~1258年)のもの


シンプルなトルコブルーのタイルが使用されている。
セルジューク朝とサファヴィー朝のタイルカット。


アミール・チャグマーグのタキー・イエ


15世紀に建てられた複合施設で、アミール・チャグマーグ広場を中心としてモスク、バザール、スポーツ施設、お風呂などがあり、広場にはお祭りの時にお神輿のように使われる8.5メートルもある巨大なナフルが置いてあった。
バザールの入り口に
あるメナーレ
周囲を少し散策してみた。


ヤズドやナーイーンの建物は、内側は改装しても構わないが
外側はその景観を保持するために変更してはならない。

この白い背の高いものは砂糖。ヤズドは砂糖が有名。
紅茶を飲む時に口に含みながら楽しめるように、非常に硬く溶けにくいもので、「甘いぐらいに幸せになれる」ということで結婚のお祝いや、新居のお祝いの時の手土産にされるのだそう。

朝だったので、一生懸命パンを焼いているところだった。

ヤズドはお菓子も有名。
試食させてもらった。甘いがココナッツ味やピスタチオ味でいける。



4種類の詰め合わせを買った。
左上はココナッツ味、右上はサフラン風味、左手前はアーモンド味、右手前はピスタチオ味。
ドウラト・アーバード庭園

世界遺産に選ばれたペルシャ式庭園のうちのひとつ。
風を取り入れる塔のバードギールは、高さが33メートルとヤズドで一番高いもので、まわりにチクチクと棒がさしてあるが、それは耐震建築の為の緩衝材。

ガージャール朝(1779~)よりも前の時代の国王の親戚の家で、今でもその子孫が住んでいる為、この奥の建物の方は立ち入り禁止になっている。

バードギールの下の室内を見学。
中央のドームの下のみならず、それぞれに水があり、そこにステンドグラスが映り込んでいて、非常に綺麗。
ステンドグラスは当時、非常にはやっていたもので、リビングなどにも使用されていたが、床面にも映り込むので、絨毯を敷かなくても良いという利点もあったのだそう。



因みに、バードギールの下から上を見上げると、こんな感じ。
ステンドグラスの一番下の部分が開けられるようになっていて、風を通すことが出来る構造。

ヤズドを後に。
近郊の タフト Taft という町は山に囲まれたオアシスで、ザクロが一面に植えられ、ザクロの町となっている。

鳥のような奇岩?奇山?も。

タイルなどが貼られていないモスクも結構あり、そういうものは新しく造られたもの。アラブ首長国連邦のアブダビのモスクなどもタイルなしなのだそう。

アバルク Abarku とうい所にある糸杉の大木。樹齢は4000年と言われており、イランで一番古い木。

丁度そこに、ピクニックにやって来た人達。イラン人は、国内旅行をする際に、調理器具など必要な物を車に積んで移動し、お昼は屋外の涼しい所でピクニック、夜は公園などでテントを張って過ごす人達が多いのだそう。

新しい鉄道の駅があった。
貨物が週に3回、人を運ぶ列車が週に1回運行しているが、初めて運行させた時には早速脱線してしまったのだそう。

大理石の採掘場。この辺りからシーラーズにかけてが、一番良質の大理石が採れる。イスファハンに持って行って磨く。
昼食はローカルな定食屋さんで。

飲むヨーグルトのドゥーグ、そしてイラン版コーラのザムザム。

こちらの人はデザートではなく食前にヨーグルトを良く食べている。



ヤズド界隈は鶏の産地なので、ゼレッシュ・ポロ・モルクという鶏料理の煮込みを。胸肉ともも肉の部位それぞれをもらったが、やはりもも肉の方が美味しかった。(ゼレッシュ=すぐり、ポロ=米、モルク=鶏)
田舎の定食屋さんなので、飲み物も併せて一人500円程度だが、もし同じものをテヘランで注文すると、5倍ぐらいの値段になる。鶏肉の値段にしても、ヤズドであれば、キロ当たり300円程度のところが、テヘランだとキロ当たり1200円にもなるのだそう。
この後は、世界遺産の遺跡である パサルカダエ を見学し、シーラーズ の街へ。その様子は追って。
コメント