揖斐の川合で、 「川合太鼓踊り」 なるものがあるとのことで、行ってみた。
 
毎年、1月23日、春分の日、8月16日に行われるお祭りで、「ボンデン」という幣束を持つ踊り手が、踊りの中心に位置し、青年のみで構成された踊り手は、5年ごとに入れ替わるとのこと。
 
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豊作のお礼や豊作祈願、無病息災などを願う伝統芸能で、美濃和紙をあしらった傘をかぶった踊り手が、お囃子に合わせて太鼓を演奏。ずきんを被ったボンデンが、長さ1.5メートルの幣束を勢いよく振り回す。
愛宕神社に祀られる防火の神様にちなみ、1年間、火事のないよう祈願されるものなのだそう。
 
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いくら美濃和紙の傘と言っても、結構扱いがたいへんそうだった。 
 
 
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一旦、踊りが終わると、広場に祀ってある観音堂にお坊さんがお参りをされる。
 
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その後、消防団の方達のラッパ演奏後、小高い山にお祀りしてある社から、宮司さんや消防団の人達が餅撒きを始める。画像の木が少しなくて明るい部分に祠があり、そこからお餅が撒かれる。この小高い山自体、いつも女人禁制とのこと。神仏融合のお祭りというのも面白い。 
 
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今度は、特設された台に乗られた男性陣がお宮さんにお参り後、その台の上からも餅撒きが始まる。
  
近くにいらしたおばさまが、私のような部外者に対してとてもフレンドリーに色々と教えて下さり、山から撒かれるお餅はお供えのおさがりなのでより有難いものなのよ、とのことだった。
餅撒き(餅投げ)は、以前刈谷市の今川町で観たが(その様子は こちら)、子供と大人が一緒に争わないように分けてあったり、子供はヘルメットをかぶり、大人はグローブを持つなど、気合が非常に入って争って取っていたのに対し、こちらの餅撒きはとってもアットホームでほのぼのしたもので、ほっとさせてもらえた。
 
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可愛い幼稚園児や小学校低学年の子供達も大喜びで餅撒きのお餅をもらっていた。
 
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足元に落ちて来たので、私もお相伴に与からせてもらった。
 
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のんびりとした山村で、共同の洗い場が今も使われているようだった。
 
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それにしても遠かった。名古屋からJRで岐阜の大垣駅まで行き、そこから1時間に1本の養老鉄道に乗って終点の揖斐駅へ。揖斐駅からコミュニティバスにゆられること40分、ようやく川合という所に到着。そこがもうほとんど国見峠のそばだったとは! 
車では滋賀県の方から国見峠を通って岐阜経由名古屋に帰って来るなど、2度ほどドライブで通ったことがあるエリアだったが、公共交通機関ではこんなに大変だったとは。
 
養老鉄道は2両でワンマン電車。無人駅対応の為、後部の車両には運賃箱が置かれ、つり銭などは前方に両替機がある。
 
JR線が踏切点検の為に大垣駅到着が30分も遅延してしまうアクシデントもあったのだが、私が 「愛宕神社に行きたい」 とお聞きしても愛宕神社をご存知ないコミュニティバスの係の人が他の人に聞きに行ってくれたり、運転手さんもその神社がわからなかったところ、乗り合わせたおばさまお二人が降りる停留所やお祭りのことを教えて下さったり、挙句の果てには、降りたバス停からどちらに行けば良いかわからない私の為に、教えてくれたおばさまがまた別のおばさまに私を連れて行ってあげてくれと頼んで下さるなど、大勢の親切な方々のお蔭でたどり着けた。
郷土のとてもゆるいゆるい素朴なお祭りも非常に良かったが、そこに至るまでの方達との触れ合いは、何だか久しぶりに癒されたような気がした。