
古川祭は毎年曜日に関係なく4月19日と20日に行われ、19日の夜から20日の未明にかけて「起し太鼓」が行われるのが有名。
今年は19日が金曜日だったので、20日の屋台(=山車)曳行を観に行った。
屋台が安永5年(1776年)、起し太鼓が天保2年(1831年)には行われており、昭和55年に古川祭の起し太鼓・屋台行事が国の重要無形民俗文化財に指定された。
江戸時代には中段から舞台を出して、子供の歌舞伎・踊り、又はからくり人形を操るなど、全屋台に出し物があったが、現在は白虎台の子供歌舞伎、青龍台・麒麟台のからくり人形が残る。
御神輿行列

氏子さんに守られた御神輿が、獅子、闘鶏楽、采女、舞姫、雅楽を伴って巡行していく。


女の子達の頭には、熨斗紙を逆さにしたようなものを。

屋台曳行

この屋台だけが屋根がなくて、上部に金色の大太鼓を吊り、烏帽子、直垂姿の五人が奏する神楽囃子に合わせて二頭の獅子が舞い、屋台行列の先頭に立つ。獅子舞を行うのはこの屋台だけ。


鳳凰が乗った大太鼓を大きく体を反らせて打つのは凄い。 ↓こんな感じ。

鳳凰台
大正11年に改築された。

青龍台
金森氏の家紋の梅鉢を台紋とする。外御所車が綺麗。

金亀台
古川の屋台では一番古く、天保12年(1841年)再建の屋台。

三光台
文久2年(1862年)完成。

龍笛台
明治19年(1886年)竣工。古川で一番大きな屋台。

昭和8年(1933年)に9年かけて完成。唐子が運ぶ花籠から花が咲くと、獅子頭をかぶって乱舞するからくり人形がある。

天保13年(1842年)完成、以後改修。上段に、源義経の武者人形が乗る。中段の舞台では、子供歌舞伎の「橋弁慶」が奉納される。

清曜台
文政初年(1816年)創建で、現在のものは昭和16年に完成。この書の「八紘一宇」は近衛文麿による。

明治37年の古川大火で廃台となったが、からくり人形と猩々緋大幕のみが残っているのだそう。


謡曲「鶴亀」に合せて25条の糸で殻子が梯子をかけて福禄寿の長い頭の毛剃りの様子を表し、福禄寿の左手に持つ亀が釣るに変わるというからくり。
からくり人形は 犬山祭(その様子は こちら) や なごや祭(その様子はこちら)や 岩倉(その様子はこちら) などで見ているが、いかんせんこのからくりは動きがゆったりの割に長かったかも・・・ (ということで動画は適当に飛ばしてご覧ください 笑)


各家々が、自分の家の前からお浄めの塩を撒く。

後ろ側の見送りと言われる部分には、著名な画家による絵画などがかけられていて、それも見応えがある。

あいにく、青龍台のからくり奉納中にぽつぽつと雨が降り出したので、慌てて屋台にシートや布をかぶせてお片付け。もともと雨模様の天気予報となっていて、その予報だけでも山車や屋台曳行を中止にするお祭りが多い中、ここでは透明のビニールシートなどもかけずにからくり人形実演をぎりぎりまでやってくれたのは嬉しかった。




色々と観たが、お祭りの時の食べ物もチェックせねばと。
ぎせい焼き豆腐、あずき菜の天麩羅、天麩羅饅頭など。饅頭の天麩羅は以前に食べたことがあったので、今回はぎせい焼き豆腐を買ってみた。甘い味付で、八寸や向付に出て来るお豆腐みたいで美味しかった。


今回は、曜日の関係で「起し太鼓」が観られなかったが、機会があれば、また是非、静の「御神楽巡行」や「屋台曳行」に対し、動の「起し太鼓」を観てみたい。
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