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ズールーランドライノ自然保護区内にあるロッジに泊まった。







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離れとなっている建物が我々のロッジ。
朝起きて、何か視線を感じる?と思って窓に目をやると、ニャラの雌がフェンス越しに我々を観ている。
広大な自然保護区の中に、動物達が入って来ないようにフェンスをしてそこにロッジがあるので、さしずめ、我々は動物達が観に来る檻に入った生き物状態。



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ニャラの雄も悠々と。
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シロハラムクドリ Violet-backed Starling 
 
Cinnyricinclus leucogaster

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コズアカコシアカツバメ
Lesser Striped Swallow
Cecropis abyssinica


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我々のロッジの軒下をびゅんびゅんと
勢い良く飛んでいく綺麗な鳥がいるなと思いきや。

枝に隠れているが、青い羽根もあり、飛ぶとその青色がとても綺麗だった。


タテフコショウビン
Striped Kingfisher 
 
Halcyon chelicuti




イメージ 8母屋のダイニングで朝食を。
チーズを乗せたトマトも美味しかったが、手作りマフィンがとても美味しかった。
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ダイニングの2階。











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色々な動物達の剥製が飾ってあるのだが、実際に見ると
バッファローはもとより、クドゥやインパラの顔もとても大きい。








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テラスからの眺めは最高。





遠くには、インパラの群れもいた。




ロッジのマネージャーやその奥さんはとても親切で、色々なことを教えてくれた。

このズールーランドライノ自然保護区は、小さなゲームリザーブや11のロッジがひとつになって、2006年に開放したもの。
アフリカサイは、現在7000頭。
サイの角1本の闇の取引価格は200万ランド(=約2000万円)。サイの角は、爪と同じで、4~5年で元通りに生えて来るのだが、密猟者は角の為にサイを殺してしまう。闇の消費地は、中国とベトナム。ヴァイアグラや抗がん剤として売られるのだが、サイの角の効能の科学的証明は一切されておらず、迷信に過ぎない。そして最近ではイエメンなどにも、観賞用として密輸されている。
密猟者は、ヘリコプターなどを使ってサイを探し、悪徳レンジャーや悪徳獣医師などもグルになって、密漁が行われる。角の売買をあえて合法化する方が、闇市場をなくし、乱獲もなくなるはず。
サイの妊娠期間は18か月で、出産時には1頭のみ。授乳期間は約2年か2年以上かかる為、子供を育てるのに4年はかかる。
象牙の為の象の密漁も同様。みせしめの為に見つかった密漁の象牙を燃やすことが多いが、それが解決策になるとは思えない。象牙の取引も合法化した方が、象が殺されなくて済む、と。

部屋にパンフレットが置いてあった。動物図鑑のような物かと思いきや、満面の笑みのハンター達とその獲物達。驚いたことに、ここのロッジのマネージャーさん達はハンターでもあった。イメージ 15

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先日、デンマークの動物園でキリンの殺処分を一般公開し、物議をかもしたが、各自然保護区でも頭数管理を行っているとのこと。
プライベートの自然保護区では、ゲームリザーブやロッジだけではなかなか運営していくのが大変。自然保護区内での動物の近親交配を避ける為に、保護区どおしで、動物を交換したり、譲ったりしており、このライノリザーブのサイを、シュシュウェ (Hluhluwe) の自然保護区に移したりもしたのだそう。
保護区内で、生態系を維持する為に多くなった動物の頭数制限の為や、老いて繁殖能力のない動物をハンティングする。ハンティングのライセンス取得には莫大なお金がかかり、また、ハンティングした場合、殺した動物1頭に対し、同じ動物を2頭買ってそこに補充しなければならない。ハンティングは、車などに乗って銃器を使うのではなく、徒歩で風をよみ足跡を調べ、獲物の動物をライフルかナイフで仕留める決まりがある、とのこと。

以前に南アのクルーガー国立公園のゲームドライブを担当してくれたレンジャーさんは、ロッジで出されるゲームミート(動物達のお肉)も動物達のことを思って食べないし、一度も銃を使ったことがないと言っていたこともあり、ここのハンティングという形態には非常に驚き違和感を感じたが、ゲームリザーブはもともと狩猟を行う目的だったもので、それが現在では動物を観るツーリズムに変わっただけのこと。私個人としては、いくら繁殖能力のない動物のみ、などと決まりを作っていたとしても、ハンティングは人間のエゴに過ぎないように感じて賛同できないのだが、しかし、少し意味が違うかも知れないが捕鯨やイルカ漁を行う日本人でもあり、ハンティングも彼らの文化なのだと。

自然保護区内を色々な動物にただ出会えたと喜んでいるだけだったのだが、色々と現状を知ることが出来て有意義だった。


以下は、サイやゾウの最近の記事。(長いのでスルーして下さい。)
アフリカのサイ、困難な密猟対策 for National Geographic News February 28, 2013

国際自然保護連合(IUCN)が発表した報告によるとアフリカでは、角めあてのサイの殺害頭数が危機的な水準に近づいているという。

2013年だけでも、11分に1頭もの割合で殺されている計算になる。だが、ナショナルジオグラフィック誌2012年3月号でサイの角をめぐる密 猟と闇取引の記事を執筆したピーター・グウィン氏は、驚くには当たらないと話す。「角をアジアの闇市場に流せば大きな利益が得られる。その味を知る犯罪組 織が存在する限り、密猟は続くだろう」。

ベトナムや中国では、角をさまざまな病気に効く万能薬として服用する習慣があり、闇取引が非常に盛んだ。近年の密猟増加に拍車をかける要因となっ ており、IUCNによると2011年以降に殺されたサイは少なくとも1700頭に上り、全個体数の7%に相当する。その3分の2以上は、全世界の73%の 野生種が住む南アフリカで確認された。アフリカ全体では、クロサイ5055頭、シロサイ2万405頭が生息。IUCNはクロサイを絶滅危惧IA類(絶滅寸 前)に指定している。

グウィン氏は、末端の密猟者に対応するだけでは成功しないと語る。密猟組織はヘリコプターや麻酔銃、高性能武器を所持しており、資金も豊富だ。南アフリカ政府は取り締まりに乗り出しているが、効果はあがっていない。

「南アフリカ政府は密猟に対する姿勢を年々厳しくしているが、殺されるサイの数は猛烈な勢いで増え続けている。需要側に対する実効性のある対策が 求められており、アジアでの闇取引を徹底的に取り締まるのは方法の1つだと思う。また、議論の余地はあるが、サイの角を持続可能な範囲で採取し、その取引 を法律で管理しながら膨大な需要に対処する手法もありうる。ただし、どちらの対策も一筋縄ではいかないだろう」。
サイの角は死んで角質化した表皮細胞であり、切り落としても2年ほどで再生する。

◆高まる期待と立ち塞がる障害
南アフリカとベトナムは2012年12月、サイの密猟およびその他の自然保護問題の取扱いに関する覚書に調印、いくつかの具体的な対策が現実味を帯びてき た。情報共有や連携強化など、不法行為を阻止する取り組みの実現が期待されるが、グウィン氏は文化的な背景が最大の障害になると指摘する。「ベトナムや中 国では、サイの角に薬効があると信じて疑わない人が大勢いる」。
絶滅危機のクロサイ、狩猟許可証の競売が物議醸す CNN.co.jp 2014年1月12日(日)15時29分配信

テキサス州ダラス(CNN) 深刻な絶滅の危機に直面しているアフリカ南部ナミビアのクロサイを巡り、米国の狩猟団体が狩猟許可証の競売を企画して物議を醸している。

米テキサス州のダラス・サファリ・クラブ(DSC)は11日夜、ナミビア政府が発行したクロサイ1頭の狩猟許可証の競売を開催。落札価格は25万~100万ドル(約2600万~1億400万円)に上るとの見通しを示した。収益は全額、クロサイ保護活動の資金として同国政府に寄付すると説明している。

同団体のベン・カーター事務局長は「クロサイを守るための最良の方法」と話すが、動物保護団体などから「全体のために一頭を犠牲にしていいのか」「悪い冗談だ」といった非難が集中している。

クロサイは大きな角が剣の材料や装飾品、さらにアジアでは万病の薬として重用され、乱獲によって1980年代には世界の生息数が数十頭に減少した。その後の保護活動で約5000頭まで回復し、うち約1700頭がナミビアに生息している。
ナミビア政府は近年、年間3頭に限って繁殖年齢を超えたオスの狩猟を認め、許可証を発行してきた。許可証が国外で競売にかけられるケースは初めて。1人当たりの国民総生産(GNP)が6000ドルにも満たない同国にとって、保護活動の資金を確保する貴重な機会であることは確かだ。

DSCによれば、落札者による狩猟は同国政府が厳重に監視する。事前に指定された老齢のクロサイを狩ることは、若く元気なクロサイを守ることにもなると、DSCは強調する。

一方で反対派は「生きているクロサイよりも、テキサスの豪邸に戦利品として飾られる死骸に価値があるかのような認識を広めてしまう恐れがある」と警告。保護資金を集めるのが目的ならば、野生の生態を見せるエコツアーなど別の方法があると主張している。

南アのサイ密猟1000頭超 アジアでの角需要増加で
CNN.co.jp 2014年1月19日(日)16時52分配信

南アフリカの環境省は19日までに、同国内で昨年、密猟などの違法行為で殺されたサイは1004頭に達し、前年の668頭から激増したと報告した。大半の密猟はクルーガー国立公園内で起きていた。

背景には中国やベトナムなどでサイの角の需要が高まっているとの見方がある。アジアでは、角はがん、糖尿病などの治療薬となり、二日酔いの回復にも効くとの見方も一部定着している。

サイの生息数で世界最多の南アにはシロサイとクロサイがいる。サイの保護団体によると、世界規模で確認されているアフリカのサイの個体数は飼育分などを含め2万5000頭で、過半数は南アにいる。クロサイは深刻な絶滅の危機にあるともされる。

密猟を行う犯罪組織は軍用ヘリコプター、暗視装置や消音装置付きの銃も用いる新たな手口でサイ殺害に走り、保護団体は対策に窮している。

ケニアと南アは無人偵察機や探知犬の活用、治安強化などに関心を示しているが、殺害されるサイの頭数拡大を阻止出来ないでいる。

サイの角の取引は麻薬よりもうかるとの見方もある。1キロ当たりは約2万ドル(約208万円)相当とされる。角1個の重さは約10キロとなっている。

米国内では最近、アフリカのナミビアでのクロサイ1頭の狩猟許可証の競売が催され、男性が35万ドルで落札していた。収益は全額、クロサイ保護活動資金への寄付と銘打たれたが、男性は殺害予告の脅迫も受ける事態に直面している。
史上最大の象牙焼却処分、香港で実施へ
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 2014年1月24日(金)13時38分配信

1月23日、中国内の特別行政区である香港当局が、押収した象牙を焼却処分すると発表した。間もなく焼却される象牙は28トンにものぼり、焼却される量としては史上最大だ。

最近になってアメリカやフィリピンで象牙が焼却処分されているが、香港当局の措置はこうした政府当局による象牙破壊の動きの中で最新のものだ。

2013年6月には、フィリピンの政府当局が押収した象牙5トンを破壊している。これは象牙消費国が国内に保管されている象牙を破壊した世界初の例だった。

この破壊処分は、ナショナル ジオグラフィック誌で長年にわたる象牙密輸の問題を抱えていると、同国が名指しされたことに続く措置だった。

今回の香港のケースでは、これまでに押収された象牙は2年間をかけて破壊される予定で、今後も象牙を押収した場合には定期的に処分を行うと、香港政府の保護稀有動植物諮詢委員会の単錦城(Paul Shin)委員長は記者会見で説明した。

「当委員会は世界各国に対し、ゾウの違法な密猟を取り締まり、ゾウ保護に断固たる措置をとるために協調して取り組むよう、強く呼びかける」と単委員長は述べた。

1989年、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)により、象牙の国際貿易が全面的に禁止された。しかし今でも、密猟による闇市場への象牙の供給は続いている。

野生生物保護協会(WCS)によると、アフリカで違法に殺されるゾウは1日あたり約96頭にものぼっているが、その大きな理由は象牙の需要だという。ほとんどの象牙は最終的に中国に運ばれ、彫刻を施されたのちに中国内外で販売される。

密猟などの理由により、アフリカゾウの個体数は推定50万頭までに減少している。世界自然保護基金(WWF)によると、1930~40年代には最大で300万ないし500万頭が生息していたとみられ、ここから大幅な落ち込みを見せているという。

◆香港で象牙が焼却処分される意義
近年では、複数の国々が象牙を焼却、あるいは粉砕するといった人目を引く処分に踏み切り、明確なメッセージを伝えている。

2014年の1月早々、中国政府が広東省東莞で6トンの象牙を粉砕した。アメリカでは2013年11月、コロラド州デンバーで6トンの象牙が破壊処分され、その模様は大々的に報じられた。また、アフリカ中部の国、ガボンでも象牙が焼却処分されている。

しかし、非営利団体のアフリカ野生生物基金(AWF)を率いるパトリック・バーギン(Patrick Bergin)氏は、今回の香港における処分は、この地にはるか昔から象牙を珍重する文化があることを考えると、「他の国々とは異なる」意義を持つと解説する。

バーギン氏によると、香港当局が象牙の公開処分に踏み切ったことで、密猟者にさらなる象牙の採取をあきらめさせる効果が期待できるという。

「香港は闇取引される象牙の主要な到着地かつ経由地だが、間もなく、死んだゾウの一部分よりも生きた個体に高い価値を置く、先進的な国々の仲間入りをすることになる」とバーキン氏は期待感を示した。