一関地方ではおもてなし料理としてお餅が有名とのことなので、郷土料理店に行くことにした。

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酔仙酒蔵の「雪っこ」や、飲み比べセットを。








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お餅を食べに来たはずなのだが、ついつい日本酒のメニューに目が眩んでしまい、だったら肴に牡蠣をと、生と焼き牡蠣を。

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そして、お雑煮の付いた
ふじせいもち膳を。1575円。









大根おろしを一口食べてからお餅料理を食べるのだが、お餅料理も、まず最初にあんこ餅、そして最後にお雑煮椀を食べるのだとか。

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左から
生姜餅 : 椎茸に根ショウガのおろし汁を加えてとろみをつけたもの。
あんこ餅 : 一関独特の「もち本膳」では、最初に振る舞われるもので、冠婚葬祭には欠かせない。
納豆餅 : 醤油で味付け。「糸をひく」ことから、不祝儀には使わないのだそう。

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ごま餅 : 黒ごま
大根おろし : 甘酢味となっている。この地方での餅料理には欠かせないとのこと。
くるみ餅 : 鬼ぐるみを擂り、砂糖と塩で味付けしたもの。

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海老餅 : 小さな沼海老を丸ごと炒って出汁醤油をかけたもの。
ずんだ餅 : 枝豆を擂り潰し、砂糖と塩を加える。今では通年食べられるが、本来は夏から秋の物。
じゅうね餅 : シソ科のエゴマの実のことを「じゅうね」と言う。胡麻と同様に擂って砂糖と塩を。

イメージ 5お雑煮にも、しっかりお餅が何個も。

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別の茶店で食べたずんだ餅の方が、お餅は柔らかかったが、色々な種類のものが食べられて面白かった。
しかし、一体、いくつのお餅を食べたのだろう。とにかく、とにかく、お腹がいっぱいに。


この地方では、冠婚葬祭、季節の行事や人生の節目ごとにお餅とつき、「もち暦」なるものには、年間60日ものお餅をつく日が書かれていたとか。
一関地方の餅料理は、仙台藩(伊達藩)時代に、年貢米の査定として、毎月1日と15日に餅をついて神様に供えることを課し、平安息災を祈るとともに休息日とする習わしがあった。当時の貧しい農民は、神様には白い餅を供えても、自分達は食べられず、落穂や青米やくず米などを粉にして練り合わせ、雑穀をまぜた「しいな餅」と呼ばれる餅を食べていた。その「しいな餅」をより美味しく食べようとして作りだされたのが、さまざまな餅料理。具材は保存食として身近にあった、小豆、大豆、胡麻、季節の素材の山菜やきのこ、海や川や沼の魚介類など多彩となり、次第に農作業の区切りだけではなく、季節の行事や人生の節目に欠かせないものとなった。
冠婚葬祭時には、最高の格式である「もち本膳」が用意される。一汁三菜を餅だけで調えた一関地方独特のもので、餅料理の内容、提供の仕方、口上の述べ方などに一定の形式と作法があるとのこと。


岩手県一関市上大槻街3-53
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