前日、多くのミナミセミクジラのジャンプや潮吹きを楽しむことが出来たハマナス。その中心に小さな小さな博物館もあるので、行ってみた。

オールドハーバーと言われるかつての港に面した所と広場とに博物館がある。

ミナミセミクジラ Southern Right Whale

背骨やあばら骨が置いてあり、自由に触れる。
持ち上げると案外軽い。

<3>と一部重複となるが、以下は受け売り:
体重は30~80トン、体長11~18メートル。
セミは背びれがないということで背中が美しい、つまり 「背美」 クジラ。
一方、英名の Southern Right Whale は、泳ぐスピードが非常に遅く、脂肪が他のクジラよりも多くて、捕鯨をする人間にとってはとても良いクジラ、ということで Right と付けられた。
かつては南アの海岸沿いに2万頭も居たのだが、1790年~1825年の間に約12000頭が捕鯨により殺された。
1935年にはその数が100頭以下にまで減り、初めて保護された種類となる。
現在は、一年間に約6.8%、その数が増えている。つまり、10年間で倍に増えており、2008年には南ア界隈では3600頭、世界的には1万頭にまで回復した。
(一方、北半球に生息するキタセミクジラは、北大西洋に350頭ほどしかおらず、回復傾向は非常に遅いとのこと)
頭部には、皮膚が固くなったマメ?タコ?のような物があるが、それぞれ異なる場所にある。
妊娠期間は12か月で、赤ちゃんは尻尾から生まれるが、30分もすれば上手に泳げる。
赤ちゃんは、生まれた時で5~6メートルもある。一日に3センチずつ大きくなり、授乳中は毎日600リットルのミルクを飲んで育つが、クジラのミルクは、とても濃厚で、人間の母乳に含まれる脂肪分は4%なのに対し、クジラは40%もの脂肪を含んでいる。
大人になるには約10年ほどかかり、オスの平均が全長15.2メートル、メスの平均は16.5メートル。
泳ぐスピードは、毎時0.5キロ~4キロとゆっくりで、最速で時速17キロ。
潜水は、一番深くて300メートルまで潜ることが出来る。
寿命は90~100年と言われている。
潮吹きをする呼吸腔は、ヒゲクジラの特徴として2つ同じ大きさで左右にあり、吹き上げると3メートルにも達し、その時速300キロなのだとか。
6月に南極から出発し、3000キロを時速4~5キロでゆっくりと上がって来る。出産は8~9月頃で、オスがメイティングをしに10月頃にやって来る。
このハマナスのウオーカーベイ Walker Bay では、多い時は約150頭がやって来る。
昆布が海面に浮いているのだが、たまにはそこで遊んでいることも。そして背中や頭に昆布を乗せていることもあるが、昆布の硬い繊維で皮膚の古い角質や寄生虫を取っているものと考えられているとのこと。そんなこともあるんだと思っていたら、まさしく昆布を乗せたクジラを見た。その様子は<7>で。


ここハマナスでは、世界で唯一 「ホエール・クライヤー Whale Crier」 なる人が居て、クジラが現れると、手に持っている笛を吹いて知らせてくれる。すると観光客は海岸へ急行するというしくみ。
イギリスでは、その昔、裁判所からのお知らせなどを知らせる役人がベルを鳴らして市民に知らせたので、Jim Wepener という人が90年代にハマナス独自のホエール・クライヤーを思いついたのだそう。
ハマナスは世界でホエールウォッチングが最良と言われている12カ所のうちのひとつだが、陸から見られるということでは稀有。
このホエール・クライヤーは何人もが務めているのかと思ったところ、たった一人、Eric Davalala 氏だけで、クジラのシーズン中(6月~12月)には居るのだそう。
前夜に行ったレストランで鮑のお刺身を食べた時、サーバーのおじさんが、鮑の養殖場を見学できるよと教えてくれたので、行くことにした。

ABAGOLD 足金鮑
鮑にも色々な種類があるものだ。
世界には100種類ほどの鮑がいるが、南アには6種類が生息している。

持たせてもらったのだが、手のひらに吸い付く
ような、でも動くので、何とも不思議な感触。
左の突出した部分が目と口なのだそう。
50ヘクタールの養殖場で、1984年に Dr.Hugo なる人が始めた。南半球では一番大きな鮑の養殖場。

この手に持っておられるのは、齢、なんと55歳の鮑。
見学に来たおばさんの空いた口で、その大きさがわかるかと。
ただし、週に90トンもの昆布の餌を与えなければならないことから、ここではコスト面を考え、200~300グラムぐらいに育った5歳の状態で製品にしており、オスもメスも一代限り。
鮑は、100歳までも生きて、どんどん大きく育っていくのだそう。

茶色いシミのようなものが稚貝。
この稚貝で生後3カ月。


そして養殖用のしきりに入れ、9か月~5年置く。

海水をポンプで養殖場にあげている。

販売の為に、目と口を取り除き、重さやサイズで仕分けて行くが、全てを輸出。一番大量な輸出先は中国、香港、そしてシンガポールやマレーシアなど華僑の居る所へ。
ここでまるまる一個入った缶が250ランド(約2500円)で売っているが、中国ではその20~30倍の値段となるのだそう。
これは一番お安いミンチ状態のもので、100ランド(約1000円)。
(買ったが未だ食べていないので)
漢字で書いてある会社なので、中国資本かと思いきや、南アの会社。
ただし全て中国に向けて輸出しているのだそう。
この日のお昼は、前夜に食べて気に入ったニューポートの傍のレストランにまた行って、鮑のお刺身などを再度堪能。その様子は追って。
ランチをしていると、クジラがとても近くの目の前に何頭も現れた。


サーバーの人達や、寿司食人のタイ人夫婦までもが、ここまでクジラが傍に来たのは珍しいと、代わる代わる見ているぐらい。

ハマナスに3泊し毎晩違う宿に泊まってみたのだが、最後はちょっと奮発して The Marine へ。

ちょっとした気遣い。





ホテルの所有だが、一般の人も入れる、海が打ち寄せる岩を薄くくり抜いて、自然のプールにした所も。

海岸線には、可愛い花が咲き、タイヨウチョウも。

ミナミゴシキタイヨウチョウ
Southern Double-collared Sunbird
Cinnyris chalybeus
この後、しばし遊歩道を歩きながらホエールウォッチングを。その様子は<7>で。

オールドハーバーと言われるかつての港に面した所と広場とに博物館がある。

ミナミセミクジラ Southern Right Whale

背骨やあばら骨が置いてあり、自由に触れる。
持ち上げると案外軽い。

<3>と一部重複となるが、以下は受け売り:
体重は30~80トン、体長11~18メートル。
セミは背びれがないということで背中が美しい、つまり 「背美」 クジラ。
一方、英名の Southern Right Whale は、泳ぐスピードが非常に遅く、脂肪が他のクジラよりも多くて、捕鯨をする人間にとってはとても良いクジラ、ということで Right と付けられた。

1935年にはその数が100頭以下にまで減り、初めて保護された種類となる。
現在は、一年間に約6.8%、その数が増えている。つまり、10年間で倍に増えており、2008年には南ア界隈では3600頭、世界的には1万頭にまで回復した。
(一方、北半球に生息するキタセミクジラは、北大西洋に350頭ほどしかおらず、回復傾向は非常に遅いとのこと)
頭部には、皮膚が固くなったマメ?タコ?のような物があるが、それぞれ異なる場所にある。
妊娠期間は12か月で、赤ちゃんは尻尾から生まれるが、30分もすれば上手に泳げる。
赤ちゃんは、生まれた時で5~6メートルもある。一日に3センチずつ大きくなり、授乳中は毎日600リットルのミルクを飲んで育つが、クジラのミルクは、とても濃厚で、人間の母乳に含まれる脂肪分は4%なのに対し、クジラは40%もの脂肪を含んでいる。
大人になるには約10年ほどかかり、オスの平均が全長15.2メートル、メスの平均は16.5メートル。
泳ぐスピードは、毎時0.5キロ~4キロとゆっくりで、最速で時速17キロ。
潜水は、一番深くて300メートルまで潜ることが出来る。
寿命は90~100年と言われている。
潮吹きをする呼吸腔は、ヒゲクジラの特徴として2つ同じ大きさで左右にあり、吹き上げると3メートルにも達し、その時速300キロなのだとか。
6月に南極から出発し、3000キロを時速4~5キロでゆっくりと上がって来る。出産は8~9月頃で、オスがメイティングをしに10月頃にやって来る。
このハマナスのウオーカーベイ Walker Bay では、多い時は約150頭がやって来る。
昆布が海面に浮いているのだが、たまにはそこで遊んでいることも。そして背中や頭に昆布を乗せていることもあるが、昆布の硬い繊維で皮膚の古い角質や寄生虫を取っているものと考えられているとのこと。そんなこともあるんだと思っていたら、まさしく昆布を乗せたクジラを見た。その様子は<7>で。

以前の港の様子なども、
古い写真から知ることが出来る。
古い写真から知ることが出来る。

ここハマナスでは、世界で唯一 「ホエール・クライヤー Whale Crier」 なる人が居て、クジラが現れると、手に持っている笛を吹いて知らせてくれる。すると観光客は海岸へ急行するというしくみ。
イギリスでは、その昔、裁判所からのお知らせなどを知らせる役人がベルを鳴らして市民に知らせたので、Jim Wepener という人が90年代にハマナス独自のホエール・クライヤーを思いついたのだそう。
ハマナスは世界でホエールウォッチングが最良と言われている12カ所のうちのひとつだが、陸から見られるということでは稀有。
このホエール・クライヤーは何人もが務めているのかと思ったところ、たった一人、Eric Davalala 氏だけで、クジラのシーズン中(6月~12月)には居るのだそう。
前夜に行ったレストランで鮑のお刺身を食べた時、サーバーのおじさんが、鮑の養殖場を見学できるよと教えてくれたので、行くことにした。

ABAGOLD 足金鮑
鮑にも色々な種類があるものだ。
世界には100種類ほどの鮑がいるが、南アには6種類が生息している。

持たせてもらったのだが、手のひらに吸い付く
ような、でも動くので、何とも不思議な感触。
左の突出した部分が目と口なのだそう。
50ヘクタールの養殖場で、1984年に Dr.Hugo なる人が始めた。南半球では一番大きな鮑の養殖場。

この手に持っておられるのは、齢、なんと55歳の鮑。
見学に来たおばさんの空いた口で、その大きさがわかるかと。
ただし、週に90トンもの昆布の餌を与えなければならないことから、ここではコスト面を考え、200~300グラムぐらいに育った5歳の状態で製品にしており、オスもメスも一代限り。
鮑は、100歳までも生きて、どんどん大きく育っていくのだそう。

茶色いシミのようなものが稚貝。
この稚貝で生後3カ月。

黒い所にくっついた物で生後3~6か月

そして養殖用のしきりに入れ、9か月~5年置く。

海水をポンプで養殖場にあげている。

販売の為に、目と口を取り除き、重さやサイズで仕分けて行くが、全てを輸出。一番大量な輸出先は中国、香港、そしてシンガポールやマレーシアなど華僑の居る所へ。
ここでまるまる一個入った缶が250ランド(約2500円)で売っているが、中国ではその20~30倍の値段となるのだそう。
これは一番お安いミンチ状態のもので、100ランド(約1000円)。
(買ったが未だ食べていないので)
漢字で書いてある会社なので、中国資本かと思いきや、南アの会社。
ただし全て中国に向けて輸出しているのだそう。
この日のお昼は、前夜に食べて気に入ったニューポートの傍のレストランにまた行って、鮑のお刺身などを再度堪能。その様子は追って。
ランチをしていると、クジラがとても近くの目の前に何頭も現れた。


サーバーの人達や、寿司食人のタイ人夫婦までもが、ここまでクジラが傍に来たのは珍しいと、代わる代わる見ているぐらい。

ハトもクジラ見物?
ウロコカワラバト Speckled Pigeon
Columba guinea
ウロコカワラバト Speckled Pigeon
Columba guinea
ハマナスに3泊し毎晩違う宿に泊まってみたのだが、最後はちょっと奮発して The Marine へ。


ちょっとした気遣い。





ホテルの所有だが、一般の人も入れる、海が打ち寄せる岩を薄くくり抜いて、自然のプールにした所も。

海岸線には、可愛い花が咲き、タイヨウチョウも。

ミナミゴシキタイヨウチョウ
Southern Double-collared Sunbird
Cinnyris chalybeus
この後、しばし遊歩道を歩きながらホエールウォッチングを。その様子は<7>で。
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