ランバーツベイのバードアイランドに行ってみた。

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びっくりするぐらい多数いるが、これは春に見られる光景で、冬には全くいなくなる。

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1912年にケープシロカツオドリが最初にランバーツベイにやって来た時は未だ1組か2組のつがいのみだったが、徐々に増えて1950年代には4000のつがいが、そして現在は8500のつがい、つまり17000羽が居る。





アフリカの6カ所でしか子育てをせず、そのうち3カ所は南アに、もう3カ所はナミビアにあるが、いずれも島で、保護の為に許可なく島には入れなかったり、船で渡らないと行けないのだが、ここだけは、防波堤から歩いて行ける。
7月にこの島に戻って来て巣を作りはじめ、9月末頃からが最盛期となる。巣は彼らの糞で作る。他の鳥の場合、別の鳥の巣から巣の材料を盗むなどして、自分の巣作りをすることもあるが、ケープシロカツオドリは自分達の糞で作る為に盗まれる心配もなく、隣近所が接近しているのだそう。
つがいとなると、一生添い遂げることになり、必ず同じ場所に戻って来て巣作りをする。
メイティングの後、卵を産むが1年に1個。40日間温め、雛は3カ月~100日ほどで飛べるようになる。雛が大人になるには4~5年かかる。

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寿命は35才。つまり、30年間は卵を産み続けられるが、生涯生んでも30個の卵だけと言うことになる。
メイティングや子育ての期間以外は、洋上の島など海で過ごし、アンゴラやモザンビークにまで行っている。

それほど大きく見えないが、
翼を広げると1.8メートルにもなり、体重は2.5キロ。



ケープシロカツオドリは、メスを取り合うオスどうしの攻撃や喧嘩をしない為、独特の行動をする。

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スカイポインティング 
ご近所に、これから巣を飛び立つという合図とのこと。




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ビルシーザリング Bill Scissoring
嘴をまるではさみのように交わす行動。




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お互いに嘴で綺麗にしてあげる。



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こちらが、ご馳走様と言わざるを得ないぐらいにラブラブなカップルばかり。

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彼らは、海面から10~20メートル上空を飛んで魚を探し、見つけると、羽を閉じて弾丸のように水面に垂直に入り、5メートルほど潜って鰯、鯵など5~30センチぐらいの大きさの魚を獲る。
餌を見つける為に、ランバーツベイから100キロほども飛行し、一日に350グラムの魚を食べるが、雛が居る時は、より餌が必要となる。

鳥やその雛にとっては、その糞で温度調節をしたり外敵から守られていたのだが、19世紀半ばには、この島の鳥の糞が、硝酸カリやリン酸を含み肥料となることから、取って売られるなどした。



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横顔ではなく正面から見ると、何だか変。







この島だけ、我々のような観光客も歩いて堤防を通って島に行ける。1958年に防波堤として造られたのだが、その為に鳥の天敵となるネズミ、ネコ、犬、マングースなどがやって来て卵や雛を食べてしまう。
船着き場として船や車が行き来するようになり、海鳥達は姿を消したが、漁業はそれほど栄えなかったお蔭で、この島は1987年に自然保護区となったのだそう。

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2002年に、感染症で400羽が死んだり、2005年には、オットセイが夜にやって来て、このコロニー全てを破壊してしまったとか。
そして一番懸念されているのは、地球温暖化によってよりストームが発生し、高波がこのコロニーを破壊してしまうことだとか。






キノドハナグロウ Cape Cormorant 
Phalacrocorax capensis






この後、少し足を伸ばしてクランウイリアムに行き、ルイボスティーのルイボス畑などを見た。

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ルイボスは、この辺りしか自生しない珍しい植物で、アスパラサス・リネアリス Aspalathus Linearis と言う針葉樹。先住民のサン族の人達が昔から薬草としていたもので、カフェインはないが抗酸化作用などがある。アフリカーンス語で Rooibos 赤い低木と言う意味。



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少しだけだったが、ルイボスが黄色い花を
つけていた。








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荒涼とした大地かと思いきや
赤い花が彩を添えていた。







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ヴェルドリフ Velddrif の宿は、運河に囲まれた所。








翌日はヴェルドリフの街を少し散策。その様子は<13>で。