ワイナリーの Spier に泊まって、ゆっくり朝食を。



庭には、藤の棚がある。


敷地内には色々と見学できる建物もあるので、散策してみた。

当時の建物は、基礎などは造らず、3部屋程度のシンプルなもの。後に、より裕福になってからは、部屋が増設され、オランダ風の切妻屋根などが追加された。そういう工事は奴隷が行った。



ワインセラー
1767年に建てられ、南アでは一番古いもの。1765~1781年にオーナーだった人は、ルビコンなどで有名な Meerlust ワイナリーも所持していたが、1736年に、5人の奴隷・桶9つ分のブドウ・チーク材で造った米樽・木製の桶2つ・ブドウを入れる容器1つ、で交換したのだとか。
Slave Bell

男性の奴隷は靴を履くことは許されずに裸足で、オランダ語を話す試験に通るまでは帽子を被ることも許されていなかったが、実際には、たとえ試験にパスしても、アフリカの強い日差しから頭を守るのにハンカチやターバンしかさせてもらえなかった。
18世紀のケープ植民地では、市民の数よりも奴隷の数の方が多く、経済は奴隷による労働力に頼っていた。
奴隷については、アメリカと同様、ケープ植民地地区でも chattel slavery 動産奴隷制度なる扱いで、遠い国々で捕まえられ長い距離を運ばれ、オーナーが所有物として、奴隷の承諾などは全く取らずに、他のオーナーに売り買いをしていた。
165年間、奴隷にどのような物を食べさせるかというルールもなく、1823年に政府が、奴隷に1ポンド(約450グラム)の肉、1ポンドの米、1/2ポンドのパンを、毎日与えるようにとお達しを出した。
21世紀になっても、奴隷制度廃止は実は終わっていない。国連が調査したところ、モーリタニアでは、奴隷制度が1980年に廃止され、再び2003年に人身売買を禁ずる法律が出来たが、実態は現在も伴っておらず、北アフリカの各地で実質的な奴隷があるとか!!

現在、敷地内には小劇場もあり、色々な催しが行われている。
農地は、最初のオーナーの時には、わずか200本のブドウの苗木から始まったが、1712年には12000へと増やした。Spier と言う名称は、ドイツにある Speyer を懐かしんで付けられたもの。
セグウェイに乗ってワイン畑を見学することに。現在、敷地は1000ヘクタール以上。ちなみに、東京ドームで約4.7ヘクタール。

ガイドさんが案内してくれる。セグウェイには、オリビゴージで(その様子は こちら)乗ったので、スピードを上げられるよう設定を変えてもらったが、気持ち良かった。



ここの農園では、ブドウに殺虫剤などはせず、足元に虫の嫌いなフェンネル(だったかな)などを植えている。農園やレストランやホテルで使用した水は、敷地内の上水システムで綺麗にして再利用するなどもしている。
南アのワイントリビアとして。
現在の南アのブドウ畑の面積は、101957ヘクタールで、そのうちステレンボッシュは約18%を占める。南ア人はこよなくワインが好きなようで、年間南アでは10億4千万リットルのワインが生産され、そのうちの約53%が国内で消費されている。

敷地内には、色々な種類のプロテアが咲く小道もあった。



プロテアは、3億年前から存在する地球上で最古の花のひとつで、南アとオーストラリアで見られるが、それぞれの種類は全く遺伝学上つながっていない。プロテアという名前は、ギリシャ神話の海の神様であるプロテウスから来ているが、プロテウスは色々な形に変身できたことから、形や大きさや色などが異なり1400種類以上もあるこの植物に名づけられた。
西ケープ州に帯状に分布する自然の灌木植生地域のフィンボス Fynbos に生えているもので、他にはエリカ(ヒース)などさまざまな植物が約7700種類があり、プロテアが発見されたのは、17世紀にヨーロッパ人がケープ界隈を探検に来た時。ユネスコの世界遺産にも登録されている。
ケープ地方の花々は、約9万平方キロに渡り、地球上の約0.05%を占め、世界の植物の約3%があり、1000平方キロに平均で456種類もの植物が生えていることになるが、そのうちの7割は固有種。
この後、待ちに待った?ワインテイスティングへと。その様子は<20>で。


温かいお料理の方は人が多くて写真は断念。

庭には、藤の棚がある。

綺麗な声で鳴いていた。
キガシラカナリア Cape Canary, Serinus canicollis
大きくはないが、エリセリナの並木も。
敷地内には色々と見学できる建物もあるので、散策してみた。
The Manor House
Spier は、オランダの東インド会社に雇われたドイツ兵が1692年に初めてオーナーとなり、現在のオーナーまで12代の所有が変わって来ているが、この建物は1822年に建てられたオーナーの家で、現在は国の National Monument に指定されている。
当時の建物は、基礎などは造らず、3部屋程度のシンプルなもの。後に、より裕福になってからは、部屋が増設され、オランダ風の切妻屋根などが追加された。そういう工事は奴隷が行った。



ワインセラー
1767年に建てられ、南アでは一番古いもの。1765~1781年にオーナーだった人は、ルビコンなどで有名な Meerlust ワイナリーも所持していたが、1736年に、5人の奴隷・桶9つ分のブドウ・チーク材で造った米樽・木製の桶2つ・ブドウを入れる容器1つ、で交換したのだとか。
Slave Bell

1825年に造られたものを修復。同じワインランドのフランシュフックでも教会の前にあったので、何だろう?と思っていたのだが、、、ブドウの収穫時期など忙しい時には、延べ約8万人の奴隷が、この Spier で働いており、仕事の開始と終わりを告げるベル。奴隷は、主に、インドネシア、マレーシア、インド、セイロン(今のスリランカ)、東アフリカ、マダガスカルなどから連れて来られた人々だった。
1650年代~1800年代までに、約63000人の男女や子供が奴隷としてケープ地方に連れて来られた。奴隷達は新しい名前を付けられたが、本人の性格や風貌から侮辱を込めた名前なども多かった。男性の奴隷は靴を履くことは許されずに裸足で、オランダ語を話す試験に通るまでは帽子を被ることも許されていなかったが、実際には、たとえ試験にパスしても、アフリカの強い日差しから頭を守るのにハンカチやターバンしかさせてもらえなかった。
18世紀のケープ植民地では、市民の数よりも奴隷の数の方が多く、経済は奴隷による労働力に頼っていた。
奴隷については、アメリカと同様、ケープ植民地地区でも chattel slavery 動産奴隷制度なる扱いで、遠い国々で捕まえられ長い距離を運ばれ、オーナーが所有物として、奴隷の承諾などは全く取らずに、他のオーナーに売り買いをしていた。
165年間、奴隷にどのような物を食べさせるかというルールもなく、1823年に政府が、奴隷に1ポンド(約450グラム)の肉、1ポンドの米、1/2ポンドのパンを、毎日与えるようにとお達しを出した。
21世紀になっても、奴隷制度廃止は実は終わっていない。国連が調査したところ、モーリタニアでは、奴隷制度が1980年に廃止され、再び2003年に人身売買を禁ずる法律が出来たが、実態は現在も伴っておらず、北アフリカの各地で実質的な奴隷があるとか!!

現在、敷地内には小劇場もあり、色々な催しが行われている。
農地は、最初のオーナーの時には、わずか200本のブドウの苗木から始まったが、1712年には12000へと増やした。Spier と言う名称は、ドイツにある Speyer を懐かしんで付けられたもの。
セグウェイに乗ってワイン畑を見学することに。現在、敷地は1000ヘクタール以上。ちなみに、東京ドームで約4.7ヘクタール。

ガイドさんが案内してくれる。セグウェイには、オリビゴージで(その様子は こちら)乗ったので、スピードを上げられるよう設定を変えてもらったが、気持ち良かった。



ここの農園では、ブドウに殺虫剤などはせず、足元に虫の嫌いなフェンネル(だったかな)などを植えている。農園やレストランやホテルで使用した水は、敷地内の上水システムで綺麗にして再利用するなどもしている。
南アのワイントリビアとして。
現在の南アのブドウ畑の面積は、101957ヘクタールで、そのうちステレンボッシュは約18%を占める。南ア人はこよなくワインが好きなようで、年間南アでは10億4千万リットルのワインが生産され、そのうちの約53%が国内で消費されている。

ツグミヒタキ Cape Robin-Chat, Cossypha caffra
敷地内には、色々な種類のプロテアが咲く小道もあった。



国の花とされている最大のキングプロテア

プロテアは、3億年前から存在する地球上で最古の花のひとつで、南アとオーストラリアで見られるが、それぞれの種類は全く遺伝学上つながっていない。プロテアという名前は、ギリシャ神話の海の神様であるプロテウスから来ているが、プロテウスは色々な形に変身できたことから、形や大きさや色などが異なり1400種類以上もあるこの植物に名づけられた。
西ケープ州に帯状に分布する自然の灌木植生地域のフィンボス Fynbos に生えているもので、他にはエリカ(ヒース)などさまざまな植物が約7700種類があり、プロテアが発見されたのは、17世紀にヨーロッパ人がケープ界隈を探検に来た時。ユネスコの世界遺産にも登録されている。
ケープ地方の花々は、約9万平方キロに渡り、地球上の約0.05%を占め、世界の植物の約3%があり、1000平方キロに平均で456種類もの植物が生えていることになるが、そのうちの7割は固有種。

この後、待ちに待った?ワインテイスティングへと。その様子は<20>で。
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