(2014年の年末から2015年の年始にかけて行ったチュニジア旅行記は、しばし中断しておりましたが、すっかり忘却の彼方になってしまう前に備忘録として、残りを記事アップすることと致します。)

穴居住宅のマトマタを後にし、一路、エル・ジェムにある博物館と円形闘技場へと。

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この辺りはリビアに近いのだが、リビアには、羊が食べる為の良質の草がないので、羊は育たない。
ドナドナされて行く羊達。

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その為、この辺りは、リビア人向けの羊のレストランが多い。至ってわかりやすいディスプレイかと。。。

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首都チュニスとは異なり、色々なナンバープレートの車が走っている。
この車はチュニジアの車。ナンバープレートに国旗も付いている。
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リビアの車は、白地に緑字、黒地に緑字、黄色地に緑字とさまざまでアラビア文字が入るもの。
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アルジェリアの車は、後ろが黄色で前は白色のナンバープレートで、アラビア文字なし。

荒涼としていた土地から、徐々に様相が変わり、一面オリーブ畑となる。
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ようやく海に出た。ガベス湾には、南アからやって来たと言うフラミンゴ達が居た。


エル・ジェムに到着。まずは エル・ジェム博物館 へ。
チュニス郊外のバルドー博物館のモザイクは秀逸だが(その様子は こちら)、こちらもなかなか良い。
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中央部は、冠を授けられるディオニソス、酔っぱらったシレヌスはロバへと運ばれている図となっている。↓
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周囲の8つのメダルは神様の幼少期と勝利を表し、4つの長方形はケンタウロスと海の精のネレイスを表している。 紀元2世紀終わり~3世紀初頭のモザイク。

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シーホース(タツノオトシゴと言うべき?)に横たわるニンフ(妖精)、イルカが2頭一緒に泳いでいる。紀元3世紀前半の作。

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バッカス神の巫女であるバッカンテを脅かしているサチュロス。紀元2世紀終わりの作。

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エルメスの息子を魅惑するエウロラ、シーレンを魅惑するアポロダフィネを遊興するアポロ。紀元2世紀終わり。

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ライオンに乗ったディオニソス、バッカス神の巫女であるバッカンテが踊りながらタンバリンを持ち、森の神であるサチュロス2人、セイレーノスがラクダに座り、豹と共に続く。紀元2世紀半ば。 

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トロイアのイケメン王子ガニメデは、ワシに化けたゼウス神にレイプされ連れて来られたという逸話が中心部、周りは四季を描いている。 紀元2世紀の終わり頃の巨大モザイク。

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ギリシャ神話の男女神の話ばかりかと思いきや、フクロウがモチーフになっているものや、貝がモチーフになっているものも。

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モザイクの技術士達が多数逃げてしまった為、ローマ時代になってモザイク学校を造って学生達に制作させたが、今現在のモザイク学校の学生が失敗する同じミスを、当時のローマ時代の学生も、ひとつひとつの破片のはめ方などでミスしているのだそう。

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博物館の建物の外には、ローマ人の住居跡があり、そこにも素晴らしいモザイクがそのまま残っている。

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左側には、ウサギのモチーフも。

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通称、アフリカハウスと言う建物が、モザイクごと8年前に、6キロ離れた別の場所から移築されて来た。その中のモザイクはなかなか素晴らしい。
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ローマの寓話を元にしたモザイク画。アテナ(ミネルヴァ)を中心に配し、左下の伝統的なゾウの被り物をしたのがアフリカを、イシス神の楽器を持っている上がエジプト、髪がクルクルになっている右下がアジア(当時はそう考えられていた)を表し、全身が描かれているうちのひとつ、左上はオリーブの枝を持っているスペイン、3本の足のような物を頭につけている下は3つの島からなるシシリア島、もうひとつは何を表しているか不明とのこと。
当時からアジアが認識されていたのは嬉しいが、どうも風貌が・・・

この後はエル・ジェムの円形闘技場へ。その様子は追って。