ニュース性としては4月7日や12日と古い話になるのだが、あまりに多くの新聞紙面を飾った出来事があったので、備忘録として。

3月30日に、南アのズマ大統領が内閣改造として、ズマ大統領の浪費に待ったをかけたゴーダン財務相を解任したことで、南アの通貨ランドもまた弱くなり、与党ANCの内部にすら亀裂を生んだと言われた。実際、この内閣改造後に、南アの外貨建て国債の格付けは 「BB+」 に、ランド建て国債は 「BBB」 から 「BBB-」 に格下げされた。国自体の格付けはほぼ外貨建て国債の格付けと同レベルと言われており、まるでジャンク級とのこと。

この窮状を何とかせねばと、4月7日(金)に、首都プレトリアの大統領官邸があるユニオンビル前で抗議活動が行われ、ケープタウン、ダーバンでも行われた。

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日頃はビジネスばかりの
Business Day 紙も!











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実際にダーバンでも7日(金)の前には、皆でデモ行進に参加しよう!と白人の友人達もSNSで呼びかけ合うぐらい、黒人や白人関係なくズマ大統領への異を唱えたいとしていた。
ただ、残念ながら黒人が多いと言うこともあって、友人の中には黒人の中に混ざるのは危険ではないか?黒人が暴徒化しては危険ではないか?などと言った考えの人もあり、、、
そして、朝から始まったデモ行進は、ダーバンの北に位置するダーバンノースと言う地区を結ぶ主要道路をバスが道路を封鎖して駐車することでの抗議活動を行った為、交通がマヒ。
通常の賃上げ要求や選挙前の黒人達のデモ行進などの場合は 「抗議活動」 なる名目だけの単なる暴徒が商店を襲って略奪したり、走る車に投石するなど、まるで不満分子のガス抜きのような暴動へと変わり、警察の放水車や催涙弾が飛び交うことになるのだが、今回はお昼12時にはデモ行進も終わり、何処も誰も暴徒化することはなかったもよう。


そして、翌週12日(水)は、ズマ大統領の誕生日。ならばその日にと、再び抗議活動が全国展開された。2回目のその日のプレトリアだけで3万人が再び集まったと言うのだから凄い。
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最初の抗議活動があった7日の翌日の週末版紙面
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2度目の抗議活動があった12日の翌日の紙面







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最初の抗議活動があった7日の翌日の週末版紙面
右:
2度目の抗議活動があった12日の翌日の紙面








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左:
7日の翌日、土曜版
右:
2度目の抗議活動があった12日の翌日の紙面
ズマ大統領はお誕生日をダンスし祝っていたもよう・・・








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勿論、ズマの支持者達も声をあげる。









今まで、野党や市民団体などが、ひとつの目的の為に一緒に活動をしたことは、南ア史上初めてとのこと。ある意味、ズマ大統領は凄いことをやってのけた人物???

イースター休暇を利用して、モザンビークに行っていたのだが(その旅行記は、西アフリカ旅行記を終え次第、載せたいとは思っております・・・)、首都マプートで泊まった5つ星ホテルのレセプショニストですら、我々が南ア在住と知ると、「ズマの国から来たんだねぇ、大変だねぇ」 と。彼は2期で大統領を辞めねばならない法律を変えて大統領を未だ未だ続けたい意向もあるので、私も、「南アがジンバブエのようになると困るんだけど。」 と答えて、しばし政治談議。通常、ホテルの顔とも言えるレセプショニストが政治の話を自分から、お客さんにするなんてタブーかと思うのだが、我々日本人がズマ大統領を好きなわけがないと思ったのだろうか。。。
因みにジンバブエのムガベ大統領は1987年から大統領をずっと務めている御年93歳の現役大統領・・・
極東が今、非常にきな臭くなっているのが心配だが、南アの行く末もどうなることやら・・・