友人の息子がカラテを習っているとのことで、その黒帯の先生が、我々女性達に護身術を教えてくれることになった。(その備忘録として)

●一番良いのは唐辛子スプレー。南アの場合は、歩いていてもランニングしていても車に乗っていても襲われるので、キーホルダーサイズの小さい物を持って歩いたりランニングをし、車のポケットに入るぐらいの物も車に常備するのが良い。
唐辛子スプレーは、たとえ相手が眼鏡をかけていても霧のように広がるので効果あり。1時間ぐらい皮膚が焼けるように熱く、呼吸もし辛いぐらいに。ただし、自分が風下だとかかってしまうので、風向きだけ要チェック。

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●握りこぶしを作る。
親指が中に入った拳、親指を立てた拳はダメ、親指の第一関節を4本の指の外側にする拳がベスト。

まずパンチの練習。
右利きなら右足を引いて腰を使い、腕はまっすぐに。

しかし、女性の場合は手首が弱く手首をくじいてしまう可能性が高いので、手のヒラの手首に近い部分で突き上げるのがベスト。
まるで砲丸投げのようなイメージで相手の鼻か喉をめがけてまっすぐに。

拳や手の平のパンチはなかなか難しい場合は、肘のパンチを。
ただしあまり高くに肘を挙げると、相手に肘をとられて肘の裏から返されて抑え込まれるので注意。



●片手の手首などを持たれて引っ張られたら、振りほどこうとして引っ張り返しても、男性の握力では負けてしまう。相手の握っている親指と4本の指の間が一番力が弱いので、自分の手首をねじりながらでもその隙間から手を抜くように。片手で無理ならもう片方の手も使って抜く。


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●前から両手をつかまれたら、利き腕を相手の手の上から反対の相手の手の肘に持っていき、掴まれた手で相手の手首ごと肘を返す。
肘の裏を抑え込まれた相手は地面側に向かざるを得なくなる。






●後ろからつかまれそうになったら、お尻を勢いよく突き出す。しかしこれはタイミングが非常に難しい。
つかまれたら、頭の後ろで頭突き。足を相手の脛から足先へとずらして踏む。

●ある程度距離があって正対していたら、相手(男性)の急所を蹴る。ただし、膝から下を曲げて蹴るのではなく、サッカー選手がボールを蹴るぐらいに足を後ろからふりこのように蹴る。

★ただし、相手が拳銃やナイフを持っていたら、一切抵抗はしない。
攻撃を目的としているのではなく、護身術で相手をひるませた間に逃げることを目的として。

●車に乗っていてカージャックに遭いそうな場合は、窓から唐辛子スプレーで撃退する方法もあるが、自分の車の前後左右など数台に囲まれ逃げられない場合は、とにかくまず両手を挙げて無抵抗を示す。先にシートベルトを外そうとする動きで、相手が何か武器を我々が持っていると勘違いして発砲してくる可能性があるのでとにかく手を挙げる。

目を合せるのはどうか?と参加者から質問。
目を合せない方が良いのではないか?と。
しかし消極的な無抵抗な女性と思われ、レイプなどのターゲットになることもあるので、怪しいと思ったら目を合せて威嚇する方が良し。
ただし、襲われてしまっている場合は目を合せることで顔を見た、と逆上されることが多いとも。。。
どちらが正しいのか?


因みに、在留日本人も、在南アの日本大使館の方々に毎年安全講習会を行ってもらっているが、治安の悪さから移動はほとんど自家用車で、まず外を歩くことがなく、歩くとしたらモールの中ぐらい。
危険と言われている交差点では、赤信号での停車時に襲われる可能性が多大にあるので、停まらなくて済むように速度調節をするなり、夜間などは赤信号でも左右を確認しつつ停止せずに進むよう指導を受けている。停車する際には何かあった時に逃げられるよう前の車とある程度距離を空けて停まる。ハンドバッグなどは絶対に外から見える膝の上などには持たないのが常識。などなど挙げたらキリがないのだが、とにかく命を守る為には無抵抗と教えられてきている。


今回のこの護身術クラスには17名が参加したが、そのうち3名が、それぞれ車に乗っていて襲われた体験談をし始めた。
そしてやれこの国の治安の悪さは自治体が悪い、警察が悪い、国が悪い、大統領が悪い、、、と話が及び・・・