ドバイに降り立って石を投げれば Emaar エマールに当たると言って過言ではないぐらい、何処を見てもこの不動産会社のビルが建ち並んでいる。
ドバイのランドマークであるバージ・カリファ (ブルージュ・ハリファ) も勿論エマール。そのエマールが行う年越しイベントである花火を見るのが今回のドバイ旅行の一番の目的、だった。

大晦日のこの日は、午後4時からダウンタウンドバイは全て交通規制が始まる為、その前から大渋滞が起こるので3時ぐらいにはダウンタウンのホテルに戻っておいた方が良いよとアドバイスをくれたタクシー運転手さん。今年は初めてのライトアップだから観光客が例年よりも多いかも?と。ふーん、花火に加えライトアップもするんだ、程度に聞いていた。

我々のホテルの前も交通規制が始まった。
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ちょっと、物々しい感じに。セグウェイでお兄さん活躍中。
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道路の各所に救護所までしっかり完備。

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芝生のある公園があり、そこから見られる。ホテルからも近かったので、様子みがてら行ってみた。
面白いのは、ファミリーでないと入場出来ないこと。つまり、男どおしや女どおし、お一人様は基本的に入れてもらえない。(例外は見かけたが) そして勿論アルコールは影も形もないので、酔っ払いが居ることもなく、日本の花火会場よりもいたって健全でほのぼの。
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ふと見ると、高い高い高い828メートルのバージ・カリファ(ブルージュ・ハリファ)の側壁につり下がっている人が??!! どうやら、イベントの為のチェックをしているもよう。後から知ったのだが、こういうロープアクセスの専門家100名が携わっていたのだそう。

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通常、噴水のショーは6時からは30分おきなのだが、5時から30分おき、9時からは15分おき。
かかる曲も、イスラム系の曲があると思えば、クラシック、オペラ、マイケル・ジャクソンのスリラー、ホイットニー・ヒューストン、ディズニーなどなどで、その音楽に合わせて噴水の動きも異なる為、飽きさせない。

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だんだんご近所と仲良くなって来て、このお嬢ちゃんはアルジェリアから両親とやって来たアシーンちゃん3歳。フィリピン系と思われる女性達にさそわれ一緒に踊ってみせてくれ、皆のマスコットになっていた。

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お巡りさんは自転車に乗って活躍中。

いよいよその時がやって来た。

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この丸い模様が、まるで人の鼓動が高鳴るように点滅していく。
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カウントダウンの10の数字が映し出され、

2018年になった!
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バージ・カリファ(ブルージュ・ハリファ)のみならず、あちこちの周りのビルからもライトが浴びせられ、光線が我々の頭上の空にまるで網の目のように広がるので、巨大な光の籠?か何かの中に居るような感覚になる。
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光に包まれ、とても綺麗なのだが、花火は未だ?
10分弱?ぐらい続いた光のライトアップのショーの最後にはこのオジサマが映し出された。

観客は皆、声を挙げて光のショーを楽しんでいたのだが、最後のオジサマから延々動きがない。
あれ? 花火は?
皆、しばし待つ。待つ。待つ。
あれ? 終わり?
皆しかし、待つ。待つ。待つ。

大きな拍手などもなく、無言の???と言う雰囲気が漂った後、ひそひそからざわざわに。そして徐々に人が動き出したので、まじで終わり?と言う感じでがやがや。。。
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因みに、このオジサマは、UAE建国の父、故ザイド・ビン・スルタン・ナハヤン大統領。アブダビ首長国の首長でありアラブ首長国連邦の初代大統領だった人で、今年2018年が生誕100年。そんなん外国人観光客は知らんやん!

ホテルの前の道は、あれほど整然としていたのに、すっかりお祭りの跡と化していた。

カウントダウンからの様子。続きは2つ目の動画を↓
↑の続き。カメラをやはり縦に向けた方が良いなと。

結局、花火ではなく 「Light Up 2018」 と銘打ったイベントに変わっていたのだった。。。
2017年12月2週目に発表された時に、今年はレーザーショーだとの発表で花火があるともないとも言及していなかったとか。
年越し翌日、タクシーの運転手さんなど数人に聞いたのだが、「ええ?花火があると思ってたの? レーザーショーだと発表してたよね。」 と言われてしまった。この国の人達、あるいはドバイの人達は知っていたかも知れないが、世界に発信されニュースになっていたわけではないので、旅行会社などを通さず個人で海外から来た観光客は知る由もない。UAEの人達の為にやっている年越しイベントに、勝手に外国人が花火だと思い込んで勝手に来てるだけではあるのだが。。。何故せっかくの花火を変えたの?と聞くと、口を揃えて、「また別の世界一を造りたかったんだろう」 と。花火は10年やって来たので、そろそろ別の世界一を造るべく、初代大統領の生誕100年の今年にしたと言うわけ。。。そんなん知らんやん!

安全を鑑みてレーザーショーになったと言う説もあったのだが、2015年~2016年の年末年始の花火が行われる時に、偶然にもバージ・カリファを目の前にした超超超高級アパートで火災があり、そのせいでレーザーショーになったのでは?と。しかし翌年の2016~2017年時には例年の花火をしている。

このレーザーショーがいかに凄い世界記録かと言う詳細:
以前の記録の2倍以上の10万9252平方メートルに及ぶバージ・カリファの壁面上に 「単独ビル上での世界最大の光と音の祭典」 としてギネス世界記録を打ち立てた。
光源や付属品の重さは118.44トン以上、長さにして28.77キロメートルのケーブルを使用。光は、7630万ルーメンの明るさで、25.3キロメートルのロープを使用して20トンの特注鋼鉄の据え付け備品でLED電球が取り付けられた。
40以上の特別屋外レーザー、230の強力Xenonサーチライトと280の屋外ビーム可動光源を配置。100人のロープアクセス専門家を含む300人以上の専門家が従事。

芝生ではピクニック気分で色々食べたりしていたのだが、ホテルに戻って、夜食を。
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今回のカウントダウンには、約100万人 (60万人説もあり) がダウンタウンドバイにやって来たそうだが、花火であればバージ・カリファの周囲360度何処からでも楽しめる為、色々な所から見ていたと思うのだが、今回はバージ・カリファの正面側だけに色々な物が映し出されていたので、裏側から見ていた人達は何が起こっているのか一切わからなかったかと。

このイベントから2日経ったドバイの空港のカウンターの列の中でも、全く知らない人どおしが、花火だと思っていたのに・・・と言う会話をしていた(苦笑)
香港のライトアップショーも非常に綺麗だが (その様子は こちら)、こちらの方が規模も桁違いで綺麗。初めから、あるのはライトアップショーで花火はないと知っていれば、そのつもりでライトアップショーも楽しめたのだが、花火を期待して見に来ていた大勢の人達のため息やがっかりした空気を肌で感じ、言葉はいらなかった。
世界三大ガッカリとして、デンマークの人魚像、ベルギーの小便小僧像、シンガポールのマーライオン像が挙げられ、いずれも見たが、この経験をしたら、そんな三大ガッカリはガッカリのうちに入らない。
ある意味、花火よりもずっと稀有な経験だったのかも?