カラハリで迎えた初めての朝。
朝食後、ロッジの周りを少し散策してみた。
アカシアは実をつけていた。硬い硬い殻で、ふると中の種がカラカラと音をたてていた。
乾燥した大地ではあるのだが、可愛い花がところどころに。
ハイイロコサイチョウ African Grey Hornbill, Tockus nasutus
ミドリモリヤツガシラ Green Wood Hoopoe (Red-billed Wood Hoopoe), Phoeniulus purpureus
ハジロアカハラヤブモズ Crimson-breasted Shrike, Laniarius atrococcineus
ケープアラゲジリス Cape Ground Squirrel 地中の巣穴から顔を出していた。
これは2匹でじゃれ合っているのか、戦っているのか???
ブッシュマンと言うと、1980年に撮られた古い映画にあるが、そのブッシュマン。「ブッシュマン」 は侮蔑を含んだ呼称なので現在は 「サン人」 と言うそうだが、研究者やサン人自身の中には、「カラハリの叢林に住む自由人」 という意味を込めてブッシュマンと呼ぶ人もいるそうで、ロッジのアクティビティではブッシュマンと言っていたので、そのままブッシュマンと。(以下抜粋引用は wikipedia より)
サン人は、南部アフリカのカラハリ砂漠に住む狩猟採集民族。砂漠に住む狩猟採集民族は大変少なく現在ではこのサン人ぐらいしかいない。かつて3000~2000年前くらいまでは、南部アフリカから東アフリカにかけて広く分布していた。しかし、バントゥー系の人々や白人の進出により激減し、現在はカラハリ砂漠に残っているだけ。近年の遺伝子解析では人類の祖先と目され、サバンナで生活するサン人は 「地球最古の人類」 とも呼ばれる。
平均身長は男子で約155センチメートルと低身長だが、身長150センチ以下のピグミーではないそう。白い帽子を被っているのは、我々のガイドさんでヘレロ族の人。身長185センチはあったかな。それに比べて彼らは私よりも小さく、肌の色が薄い茶色で、ヘレロ族の彼とは全く違う。
人口は約10万人。もともと住んでいたエリアを追われるなどし、今は他の部族と混ざってしまい西洋化された生活様式の人が非常に多いとのこと。
南アのドラケンスバーグには、8000年前からサン人が住みだし、19世紀まで洞窟に住み、洞窟に絵を描いており、現在それは世界遺産となっている。その様子は こちら
また、ドラケンスバーグに残っていた最後のサン人の様子は こちら
アカシアは茹でて咳止めに。(ヘレロ族も同様) また歯ブラシにもなる。
シロアリの蟻塚にやってくるアリクイを狩猟する為の方法などを説明してくれた。
アリクイはシロアリをそのまま食べるが、2~3日消化にかかり、あまりその間は動かないので、その時にアリクリをしとめる。消化しきれなかったシロアリが糞と共に生きたまま出て来る場合もあり、しとめたアリクイのお腹で生きている場合は、そのままシロアリをまた蟻塚に戻してあげるとのこと。
アリクイの肉は食べ、油は蚊よけとして皮膚に塗る。また、シロアリをフライにして食べることもある。
南アのコサ人でクリック音 (舌打ちをするようにして発音される音) は4つなのに対し、ブッシュマンのクリック音は7種類。動画でそのクリック音がわかるだろうか。彼らの言葉は、クリック音の類型に分類される非常に多様な音を普通の子音として使用する言語で、言葉を構成する音素は世界最多の200以上であり、世界一難しい言語と言われる。因みに、日本語の音素は21、英語の音素は46。
狩りの様子を再現してくれた。通常狩りは5人以下で行い、風の方向をチェック。ユーフォルビアと言う一見すると大きなサボテンのような植物の毒を矢に塗るが、動物は食べられるように、毒は気絶させるだけ。自分達で食べる量がなくなるとまた狩猟に出るが必要以上には狩らない。
彼らはとにかく非常に若く見えるのだが、矢を放とうとしている彼で38歳。手前の一番ぽっちゃりしている彼で30歳。一番若くて21歳。ブッシュマンウォークには、ドイツ人夫婦と南ア人夫婦と一緒に参加したのだが、ブッシュマン達とお互いの年齢当てをしてみたが、彼らはまず手をチェックし髪を見て我々の年齢を想像していた。彼らはアジア人が珍しかったのか、髪が黒い為に親近感を持ってくれていたのか、宿六の黒い髪が縮れておらず羨ましいと言っていたが、黒いほくろにも興味津々だった。
感謝の踊りを見せてくれた。女性も一緒に踊るそうで、2~3時間から夜中まで踊ることもあるのだそう。
この後、砂の上も平気なクワッドバイク (バギー) に乗ることに。その様子などは<6>で。
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