この日は終日、アイスランドの伝統的建築であるターフハウスを巡ることに。
Saurbæjarkirkja
1858年建立のこの教会は、アイスランドに現存する6つのターフ(芝)チャーチのひとつ。殆どの教会は19世紀に入るまではこの工法だった。外側と屋根は、分厚い芝と石の壁により厳しい天候から内部を守っていた。内側は木の枠による設計のように見える。このタイプの教会は塔もなければ、前の切妻部分に吊られる鐘もない。12世紀終わりに、Saurbær で修道院がみつかったが、それほど長くそこにはなかったもようとのこと。

Hólar
これかな?と思われる物が。使っているとは思えないが。
オオハクチョウなどがたくさん。


Laufás に到着する前にも、今でも倉庫か何かとして使っているターフハウスがあった。
Laufás
ここにあるターフハウスでは、内部も見学できる。


現在の建物は1853~1882年に建てられたもので、メインのリビングは1867年に、入り口やパーラー、広間、倉庫などはそれから10年後に建てられた。主な建築様式は変わっておらず、1936年まで使われた。1957~1959年に修復されている。

キッチン
燃料は枯れ枝、ピート(泥炭)、肥料が使われた。あらゆるお肉が天井から吊るされた台所では、アイスランドのハギス haggish/haggis (羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でるか蒸した物)が秋に作られたり、洗濯をしたり、パンが焼かれたり、肉が燻製にされるなどした。
農場の中で一番暖かい場所だったので、ここで入浴もした。ただし、平均的には当時1年に2度入浴をするだけ! クリスマスと立夏の日だけだった。
二階にもあがれるが、非常に狭く急な階段。
上階の方が、小さな窓が多くあるので明るい。



見学者は左側の高い建物から出るしくみ。

住んでいた当時の様子。


樹木が生えず厳しい自然の中、考え出された石と土の壁や芝生で覆った家屋。さぞ不便だっただろうなと思うが、と同時に人間はたくましいなと。この後も、他のターフハウスを見に。
コメント
コメント一覧 (4)
ふと思ったのは 御手洗どんなデザインだろう
な~が nagacumatz
が
しました
公開されているのが大きな家ですし、明るい2階もあって、あまり厳しいとか不便という印象は受けないのですが、増築・修復してあるからでしょうか。
平屋だと、洞窟で暮らしているのに近い感じで、暗くて煙かったりするのかな、と想像してみたり。
入浴回数が年2回というのは19世紀でも少ないと思いますが、水は豊かな国とのことですから、お湯を沸かしたりする燃料が貴重だったのか、寒すぎて入浴は危険とか…。
うーん。なんだかすごく興味が湧きます。
な~が nagacumatz
が
しました