ゴロカのホテルを出て、郊外にあるグルポカ山と言う所を目指す。道沿いには、ゴロカの主食であるサツマイモ(地域によって主食が異なる)や、野菜などが売られている。
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ちゃんと舗装されている所もあるが、その舗装のメンテナンスがされておらず穴ぼこだらけだったりもする道なのだが、「ハイランドハイウェイ Highland Highway」で、全長2000キロ。そのハイランドハイウェイが二股になる所で片側に行けば、天然ガスが取れ、パイプラインで首都ポートモレスビーで液化され、日本の大阪ガスが一番のお客さんとのこと。その反対側に行けば金が取れるという、天然資源が豊富な国。
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おやおや? 公の場での飲酒は禁止されているのだが、乗り合いトラックの中央のサングラス君は何やら手に持っているような・・・ 基本的にパプアニューギニアでは発酵食品や醸造してお酒を造る文化がなく、キリスト教徒が国民の殆どであることから、日曜はお酒を販売することも禁止されている。因みに、お酒文化の素地がない為、潜在的にとてもお酒に弱い人達で、アッと言う間に酔っぱらってしまいすぐに喧嘩になったり。その為、年末年始は長期で飲酒が禁止される州もあったりするのだそう。

と、すれ違った車では何やらたいまつ?トーチ?のような物を運んでいた。車の飾りだそうで、2キナ(=約64円)。
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パプアニューギニアの特産品のひとつでるコーヒーを天日干ししていた。ジャマイカから持ち込まれたブルーマウンテンを栽培しているのだが、パプアニューギニアのコーヒーは美味しい♪
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車を降りて、そこからは徒歩で山に向かう。放し飼いの豚が出入りしないように、人間は道に作られた柵をまたいで行く。
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サツマイモ畑は、こんもりと山が作ってあり、カウカウマウンテンと言うのだそう。
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道端でおばちゃん達が、ビルムと言う男女皆が持っているバッグを編んでいた。手に持っている編針は、傘の骨の先端部分! 確かに穴が開いているので便利かも💦
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とても皆さんフレンドリーで、写真に撮られるのが大好き。撮ってくれとやって来た母子。
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編み物をしているおばちゃん達も腕やすねに、そしてこの赤ちゃんを抱いた女性も眉間に、黒いタトゥーを入れているが、あくまでもファッションで部族によってデザインが決まっているようなことはない。コートジボワールなど西アフリカの国々では、部族ごとに顔などにナイフで傷をつける。その方法が部族ごとに決まっていて、奴隷で北中米などに連れて行かれても、同じ部族の人だと認識できるようにと傷やタトゥーを入れたのだそう。そう思うと、パプアニューギニアの人達のタトゥーは全然意味が違い、アフリカの人達よりもずっと幸せなタトゥーだなと。

アサロ地区の村に到着。いきなり戦士のポーズで村人のひとりが登場! びっくりしたのだが、彼がここからグルポカ山まで案内してくれた。
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今はやりのタピオカの元となるキャッサバは、茎の20センチ程度を土に指すだけでまたそこから育っていくとのこと。
背の高いものは、パンダナスの木(タコノキ)で、この戦士さんが手に持っている竹の棒にパンダナスの葉の繊維をグルグル巻きつけている。
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赤い葉の木は猛毒があるので、垣根などに使われている。驚いたことに、南アで夏の訪れを告げてくれていたジャカランダが咲いていた!
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グルポカ山に行く途中の山道に、少しくぼんだ所があり、そこは第二次世界大戦の時に、オーストラリア軍がこの前の山々の向こうから攻めて来る日本の飛行機を撃退したマシンガンスポット。
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グルポカ山に到着! ゴロカの町は標高1600メートル程度。そしてグルポカ山の標高は1700メートル。
この何とも危なっかしい梯子?橋?を渡って行くと、かつて人間を生贄にした場所が。今は豚などを捧げるので、その穴には豚の顎の骨が落ちていたが(白いギザギザした物)、昔は人間の頭蓋骨などがあったとか💦
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その岩の上からの景色は素晴らしい。はるか彼方に、パプアニューギニアで一番高い4509メートルのウィルヘルム山があるのだが、全くここからでは見えない。ウィルヘルム山は、登山をしていても全く途中で山頂を見ることが出来ず、最後の15分ほどの所でようやく山頂を見られるという登山者泣かせなのだそう。
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再びその危なっかしい橋を渡ると洞窟が2つある。かつて他の部族と戦った際に、女性などを非難させた女性の為の洞窟と、男性が入った洞窟がある。女性の方の入り口は非常に狭い。
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男性の洞窟に入るが、彼曰く、洞窟には精霊によって?鍵がかかっているので、新しい葉をそなえることで鍵を開けなければならないとのこと。狭い入り口なのだが、中に入ると非常に広い空間になり、更にその奥に狭いが高さ3.5~4メートルほどの入り口がある。昔は死んだ人をここで食べる儀式が行われていたとのこと💦
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1920年代に白人がパプアニューギニアに入って来て、30年代に徐々にキリスト教を広めて行き、40年代には人食いの文化を止めさせたのだそう。
その先のてっぺんまで行くと、ゴロカの方向の素晴らしい景色が広がる。
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一番高い所には十字架が設置されている。クリスマス時期には、大勢の信者達がこの山を訪れるのだそう。
ここに至るまでに、いつの間にやら小さな蟻さんが2匹やって来て、背中8ヶ所、胸8ヶ所噛まれてしまった。ウガンダでマウンテンゴリラを見るべくジャングルに入った時にヒアリにやられたが(その時の様子は こちら)、今回の方が数日ずっと痒みがおさまらず、ブータンでノミにやられた時に近いぐらい大変だった。地元の人やガイドさんにその蟻を見せたのだが、ふーんと言った感じ。パプアニューギニアの蟻に慣れていない私は反応してしまったようだ💦

この後、彼の村に戻り、部族のダンスであるシンシン Sing Sing のモコモコダンスを見せてもらった。その様子は<3>で。