オラファー・エリアソン展を観に東京都現代美術館に行ったが(その様子は こちら)、コレクション展も併せて見ることに。
アルナルド・ポモドーロ「太陽のジャイロスコープ」1988
2分割されたブロンズ製の円盤をコールテン銅製のリングが囲む、直径約4メートル、総重量約5トンの彫刻。改修工事前は屋外に設置されていたとのこと。太陽と地球、地球と月、朝と夕のような時の移ろいと位置関係を変化させる様子を表現すべく、かつてはブロンズ製の円盤が、それぞれ24時間かけて回転していたとのこと。今は固定されている。
彼の作品は、箱根の彫刻の森美術館にも展示されている。その様子は こちら
アンソニー・カロ 「シー・チェンジ」1970
戦後美術を中心に、近代から現代にいたる約5500点の作品を収蔵しているが、3約年間の改修休館の間に収蔵された作品およそ400点のなかから寄贈作品を中心に、1930年代から近年の作品まで約180点を展示している。題して「MOTコレクション いまーかつて
複数のパースペクティブ」
<戦中・戦後の画家たち>
末松正樹 1908~1997年。絵画を終生の仕事にしようと心に決めたのは、30代半ばで、それは、第二次世界大戦末期の1944年に、フランスのペルピニャンで抑留生活を強いられていた時とのこと。「1945.4.4」(この作家の作品は撮影不可の為、HPより)
鈴木賢二 1906~1987年。プロレタリア美術運動に傾倒。
「戦士した甥(浅沼)」1940代
「忍草(俺たちの土地)」1961
松江泰治 俯瞰の中に細部を含んだ独自のスタイルで撮る写真家。光が均一に地表を照らした時にシャッターを切ることで、影や地平線のない、そぎ落とされた風景の写真を撮ることが特徴。
「JP-13 02」2017 (ガラスの反射が酷かったので、画像はHPより)
オノ・ヨーコ 1961年から、アーティストの文章によるインストラクション(指示)を鑑賞者が想像したり、行動することで完成する表「インストラクション・ペインティング」の制作を始め、近年は単語による「ワード・ピース」を作成している。
岡本信治郎 今年の4月に逝去。
「銀ヤンマ(東京全図考)」1983 巨大なヤンマとB29の記憶を結びつけ、彩色のあるこれを「見る世界」とした。
線描の「銀ヤンマ」を「読む世界」とした。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件を契機に、戦争期と重なる自身の少年期に遡って着想され、2011年に開催された個展「空襲25時」で連作として展示された作家から寄贈された作品群。
「積み木倒し・ニューゲルニカ」
「ころがるさくら・東京大空襲」2006 など
豊嶋康子 1967年生まれ。社会において人の思考や認識、行為を成立させている枠組みや仕組み、ルールといったものを、きわめて意識的に問い続けている作家。
「殺菌」2006 殺菌灯が発する紫外線によって、本来守られるべき色見本の色彩が徐々に退色し、外界から作品を守るため展示ケースに貼られた紫外線カットフィルムの役割は、ここでは外界/鑑賞者を守ることへと反転している。
「パネル」シリーズ 通常は見ないことになっている、裏側や側面を作り込んだ逆説的な造形物。絵画とは、表と裏とは、という根本的な問題提議。
「前例」2013 / 2015 「20世紀になってから敗戦までの美術家の、欧米以外の渡航先と渡航理由を調べて」作られた。作品の素材である和紙は、戦時中に風船爆弾の材料にもなったという、作家の地元で作られたものとのこと。
戦争中に亡くなった方達のお名前や所属や場所などが細かく記載されて地図に貼られている。
草間彌生 六本木ヒルズの森美術館で開催されている「STARS」(その様子は こちら )の6人の作家さんのうちのひとり。14点が展示されていたが、撮影不可の為、この画像はHPより。
「死の海を行く」1981
宮島達夫 同じく、六本木ヒルズの森美術館で開催されている「STARS」の6人の作家さんのうちのひとり。
「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」1998
1728個のLEDが赤色のデジタル・カウンターとなっている。
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