東京ミッドタウンの「Street Museum」に。
アートコンペの TOKYO MIDTOWN AWARD 2020 で受賞した6組のアーティストによる作品。
山本 千愛「西へ行くこと / 戻ること To West going to / back」
東京ミッドタウンは萩藩(長州藩)の屋敷跡に建っているが、江戸末期、長州征討で幕府に屋敷を没収・解体された長州藩の人々が徒歩で長州へと引き上げた。一方、現在山口県に住む山本氏は、かつて実家のあった群馬から山口まで歩いて辿り着いた経験がある。
中央上部に突き出た角材は、港区で買った3メートル65センチの木材で、昨年のミッドタウンアワードでは130キロほど歩いた時に使ったものだったが、今回は広島から萩まで14日間で350キロ歩き、木材を引きずって歩いていた為、42センチ削れて短くなったと。道中のスケッチや写真や、履いていたスニーカーなどを地面にコラージュし、山口県は黄砂の影響を受けるので、周りにネットを張って表現しているとのこと。
船越 菫「strip of memory」
昨年の出品作品「つながり」でグランプリを受賞した方。左から右に、幼少期から最近までの自分自身をキャンバスに描き、それを裁断してコラージュし直している。コラージュによる偶然のつながりなどが多用な解釈をうながしている。記憶は薄れたり置き換わっていき、それすら気付かずに大人になってしまっているので、記憶を見つめ直したいと。船越氏にとっては、光によって感覚的に記憶が呼び覚まされるので、そういうものを新鮮なまま留めて形に残していきたいと、光を描写したのだそう。
和田 裕美子「seek」
和田氏は、一環して髪の毛を使って作品を制作している。ヘアーエクステンション用の髪の毛で編まれたレースに、光に寄って行く虫や、草花が描き出されている。変身願望を叶えるエクステンションという素材を、かつて金などと交換されていた富の象徴でもあるレースに仕上げた作品。
川田 知志「一方で外から」
さまざまな技法で壁画を制作するアーティスト。型取りされたトタン板を基調とする様々な形状のピースによって、「壁画」を作り出している。石の粉と樹脂を混ぜたジェスモナイトと言う素材を使い、トタン板を象りしている。トタン板は家の外壁で、そこから垣間見える内部を表現しているのだそう。
佐野 魁「Still Life?」
ここ2年ほどは、コンクリートを主体として木炭で描く作品を制作している。強いはずのコンクリートにひびや厚みの違いをつけることで、不安定さを表現。家族が集う場であるリビングを、ひび割れたコンクリートに粒子感の強い木炭で描写することで、コロナ禍に、安息の場所として機能しなくなり、拠り所としての存在が揺らいでいる部屋を表現しているとのこと。このソファは3人掛けで安定性があり、起点になっている。写真立ての絵は富士山で、佐野氏の実家からの景色で心の原風景を描いている。4種類の植物は、リースは循環を、ドライフラワーは死んだものを飾っている人間の業を示しており、切り花は純血・清潔を表すカラーリリーを、鉢植えのオリーブは幸せを示している。
坂本 洋一「strings」
動きの大きさ、時間差、速度をコントロールされた2本のシンプルな紐で構成されている。端の部分をモーターで上下に動かすことで、波が発生し水面のような複雑な表情を作り出している。
場所:東京ミッドタウン プラザB1
会期:3月19日~5月30日

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アートコンペの TOKYO MIDTOWN AWARD 2020 で受賞した6組のアーティストによる作品。
山本 千愛「西へ行くこと / 戻ること To West going to / back」
東京ミッドタウンは萩藩(長州藩)の屋敷跡に建っているが、江戸末期、長州征討で幕府に屋敷を没収・解体された長州藩の人々が徒歩で長州へと引き上げた。一方、現在山口県に住む山本氏は、かつて実家のあった群馬から山口まで歩いて辿り着いた経験がある。
中央上部に突き出た角材は、港区で買った3メートル65センチの木材で、昨年のミッドタウンアワードでは130キロほど歩いた時に使ったものだったが、今回は広島から萩まで14日間で350キロ歩き、木材を引きずって歩いていた為、42センチ削れて短くなったと。道中のスケッチや写真や、履いていたスニーカーなどを地面にコラージュし、山口県は黄砂の影響を受けるので、周りにネットを張って表現しているとのこと。
船越 菫「strip of memory」
昨年の出品作品「つながり」でグランプリを受賞した方。左から右に、幼少期から最近までの自分自身をキャンバスに描き、それを裁断してコラージュし直している。コラージュによる偶然のつながりなどが多用な解釈をうながしている。記憶は薄れたり置き換わっていき、それすら気付かずに大人になってしまっているので、記憶を見つめ直したいと。船越氏にとっては、光によって感覚的に記憶が呼び覚まされるので、そういうものを新鮮なまま留めて形に残していきたいと、光を描写したのだそう。
和田 裕美子「seek」
和田氏は、一環して髪の毛を使って作品を制作している。ヘアーエクステンション用の髪の毛で編まれたレースに、光に寄って行く虫や、草花が描き出されている。変身願望を叶えるエクステンションという素材を、かつて金などと交換されていた富の象徴でもあるレースに仕上げた作品。
川田 知志「一方で外から」
さまざまな技法で壁画を制作するアーティスト。型取りされたトタン板を基調とする様々な形状のピースによって、「壁画」を作り出している。石の粉と樹脂を混ぜたジェスモナイトと言う素材を使い、トタン板を象りしている。トタン板は家の外壁で、そこから垣間見える内部を表現しているのだそう。
佐野 魁「Still Life?」
ここ2年ほどは、コンクリートを主体として木炭で描く作品を制作している。強いはずのコンクリートにひびや厚みの違いをつけることで、不安定さを表現。家族が集う場であるリビングを、ひび割れたコンクリートに粒子感の強い木炭で描写することで、コロナ禍に、安息の場所として機能しなくなり、拠り所としての存在が揺らいでいる部屋を表現しているとのこと。このソファは3人掛けで安定性があり、起点になっている。写真立ての絵は富士山で、佐野氏の実家からの景色で心の原風景を描いている。4種類の植物は、リースは循環を、ドライフラワーは死んだものを飾っている人間の業を示しており、切り花は純血・清潔を表すカラーリリーを、鉢植えのオリーブは幸せを示している。
坂本 洋一「strings」
動きの大きさ、時間差、速度をコントロールされた2本のシンプルな紐で構成されている。端の部分をモーターで上下に動かすことで、波が発生し水面のような複雑な表情を作り出している。
場所:東京ミッドタウン プラザB1
会期:3月19日~5月30日

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