角文平氏の個展 「The garden / Secret room」を見に。
窓側には、畳の中央には枯山水とそこに立つスパイダーマンのフィギュアが2体。畳には自由に座れるようになっていて、ゆっくり鑑賞できる。
スパイダーマンのフィギュアは、興福寺の国宝である木造天燈鬼の龍燈鬼立像の2体のポーズから。

窓側には、畳の中央には枯山水とそこに立つスパイダーマンのフィギュアが2体。畳には自由に座れるようになっていて、ゆっくり鑑賞できる。
スパイダーマンのフィギュアは、興福寺の国宝である木造天燈鬼の龍燈鬼立像の2体のポーズから。


そのスパイダーマンが、壁に設置されたボルダリングを登るようにと。竜安寺の石庭風なのは、サンワカンパニーアートアワード sanwacompany Art Award 2020 の受賞作である「石庭」。「メインの素材がボルダリングのホールドを用いた作品。日本の古典文化がポップな装いで登場し、それがスポーツの世界へ、そしてオリンピックへと連想を繋ぐ。ボルダリングの壁面上の身体の動きがアートへと転嫁する。オリンピック前年の2019年にこれほどタイムリーで日本らしい現代美術はあっただろうか。ということで、審査員の意見の一致を見てアワードの大賞となった。」とのこと。
横から見ると、結構立体的で凹凸があるのが良くわかる。
角氏はまた、現代社会においての闇ともとれる重いテーマに触れつつも、そのとらえ方は分析的でユニーク。仏人美術評論家クレリア・チェルニック氏が作品の「軽さと重みの共存」が「現代社会の見えない矛盾や不条理を明らかにする」と評している。
今年の2月に広島現代美術館主催で開催された「どこ✕デザ」に出品された原爆投下後のパラレルワールドを表現した作品のアップデート版の「Secret room 2021」も展示されている。
第二次世界大戦で被爆した旧日本銀行広島支店の建物の中で、本当に起こった出来事や時間の経過とは別のストーリーをインスタレーションとして制作。家具類は戦前に使われていたような物ばかりだが、当時では存在し得ないお掃除ロボットなども置かれており、過去だけでなく現代や近い未来に再び起こりうる惨事へのイメージともなっているのだそう。
角氏の作品は、一昨年の六本木アートナイトで拝見した。その様子は :
場所 : アートフロントギャラリー
会期 : 5月21日~6月20日’21
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