「マニュエル・ブルケール 20世紀パリの麗しき版画本の世界」が会期延長されたので行ってみた。
ブルケール氏は、1891年にルーマニアで生まれ、耳鼻咽喉科医師の資格を取得しパリの病院で勤務。パリで出版をしていた人で、1979年に亡くなった。
第一次世界大戦後、パリに世界から芸術家が集まり、文化的なサロンが開かれるようになった背景から、友人の画家で印刷工房主のジャン=ガブリエル・ダラーニェスらが協力者し、1930年代~60年代に出版。50年代は28点と多かったが、1962年にトラックに轢かれてしまい、その後は出版は行わなくなった。ブルケール氏の出版は、最初は自費出版で、売り上げが次回の出版費用となった。利益なしで楽しむことが目的で、著者や画家への対価は現物支給。最初200部前後刷られ、中でも最初に刷られた約20部は、特別な版画をつけた「スイート」と呼ばれたものが現物支給となり、著者や画家が自ら値段を決めて販売出来るようにしていた。顧客は裕福なの愛書家達で自由業の人達。そして、多くの愛書家達の楽しみは、製本の装幀を手作業で行う「ルリユール」だったのだそう。
49冊の版画本があり、1冊にひとりを特集しているが、アルベール・マルケだけは二回取り上げているので、実際には48人。約500点の作品が公開されている。(版画撮影禁止の為、画像はHP、OBIKAKE や各HPから)
エミール・ベルナール『エミール・ベルナール礼賛』より「洗濯女たち」、1962年
隣にかかっていた版画の「収穫」の女性は、ほぼ同じ服装でとても柔らかな表情に対し、この女性は口をぎゅっと結んで眼光鋭く怖い💦
ベルナールの作品は、国立西洋美術館や、国立新美術館でのオルセー美術館展で見て以来。
ラウル・デュフィ『ラウル・デュフィ礼賛』より「大浴女」、1931年

マルク・シャガール『馬の日記』より「無題」、1952年
モーリス・ユトリロ『モーリス・ユトリロ礼賛』より「ムーラン・ド・ラ・ガレット」、1956年


ピエール・ボナール礼賛
ボナールの作品は、国立西洋美術館、メナード美術館、ヤマザキマザック美術館、愛知県美術館、ブリジストン美術館、オルセー美術館展2010などで見た。その様子は こちら
フランソワ・デノワイエ礼賛では、7点の完成品とそれぞれの校正刷りが並べてあり、面白かった。
ジョルジュ・ウード礼賛

ミシェル・ロッド礼賛

ジャン・リュルサ礼賛

お気に入りのクラーヴェもあった。
驚いたことに、48人のうちに一人だけ日本人画家の作品も。長谷川潔氏。
会場には、版画を刷る為の機械も展示してあった。

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ブルケール氏は、1891年にルーマニアで生まれ、耳鼻咽喉科医師の資格を取得しパリの病院で勤務。パリで出版をしていた人で、1979年に亡くなった。
第一次世界大戦後、パリに世界から芸術家が集まり、文化的なサロンが開かれるようになった背景から、友人の画家で印刷工房主のジャン=ガブリエル・ダラーニェスらが協力者し、1930年代~60年代に出版。50年代は28点と多かったが、1962年にトラックに轢かれてしまい、その後は出版は行わなくなった。ブルケール氏の出版は、最初は自費出版で、売り上げが次回の出版費用となった。利益なしで楽しむことが目的で、著者や画家への対価は現物支給。最初200部前後刷られ、中でも最初に刷られた約20部は、特別な版画をつけた「スイート」と呼ばれたものが現物支給となり、著者や画家が自ら値段を決めて販売出来るようにしていた。顧客は裕福なの愛書家達で自由業の人達。そして、多くの愛書家達の楽しみは、製本の装幀を手作業で行う「ルリユール」だったのだそう。
49冊の版画本があり、1冊にひとりを特集しているが、アルベール・マルケだけは二回取り上げているので、実際には48人。約500点の作品が公開されている。(版画撮影禁止の為、画像はHP、OBIKAKE や各HPから)
エミール・ベルナール『エミール・ベルナール礼賛』より「洗濯女たち」、1962年
隣にかかっていた版画の「収穫」の女性は、ほぼ同じ服装でとても柔らかな表情に対し、この女性は口をぎゅっと結んで眼光鋭く怖い💦
ベルナールの作品は、国立西洋美術館や、国立新美術館でのオルセー美術館展で見て以来。
ラウル・デュフィ『ラウル・デュフィ礼賛』より「大浴女」、1931年

マルク・シャガール『馬の日記』より「無題」、1952年
モーリス・ユトリロ『モーリス・ユトリロ礼賛』より「ムーラン・ド・ラ・ガレット」、1956年
ジャン=ガブリエル・ダラーニェス『J.-G. ダラーニェス礼賛』より「裸婦」、1956年

アンドレ・ドラン『ドラン礼賛』より「プロヴァンス風景」、1958年

ドランの作品は、メナード美術館や、大エルミタージュ美術館展で見て以来:
アルベール・マルケ『マルケの現代性』より「ベジャイア1925」、1962年

ピエール・ボナール礼賛
ボナールの作品は、国立西洋美術館、メナード美術館、ヤマザキマザック美術館、愛知県美術館、ブリジストン美術館、オルセー美術館展2010などで見た。その様子は こちら
フランソワ・デノワイエ礼賛では、7点の完成品とそれぞれの校正刷りが並べてあり、面白かった。
ジョルジュ・ウード礼賛

ミシェル・ロッド礼賛

ジャン・リュルサ礼賛

お気に入りのクラーヴェもあった。
驚いたことに、48人のうちに一人だけ日本人画家の作品も。長谷川潔氏。
会場には、版画を刷る為の機械も展示してあった。
石版画(リトグラフ)用プレス機:石や金属の版の上に、油分を含んだ画材で描画し、版に油分を含んだインクと水を含ませると、油と水が混ざらない原理により、油分を含んだ画材で描画した部分はインクを吸着し、そうでない部分には水の膜があるためににインクをはじき、描画した部分だけにインクが残る。この上に紙を載せたものをプレス機の水平な台の上に設置し、ラトーと呼ばれる加圧の道具で圧着させ紙にインクを転写して刷る。
場所:目黒区美術館
会期:4月21日~6月20日 ’21銅版画用プレス機:銅版画は、銅版の表面を彫ったり腐食させて出来た溝やくぼみにインクを詰めて刷る技法で、プレス機の水平な台の上に、インクを塗布した銅版に紙を載せたものを設置し、ローラーで回転させながら強く圧力をかけて、紙にインクを転写して刷る。

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