川原直人氏の個展「ヒュプノス」。
身近にある人物や風景などの写真や映画の場面を忠実に再現した写実絵画を制作して来た川原氏は、近年では、デューラー、バルテュス、クラナッハ、ドガ、ムンク、ボナール、ピーテル・クラースなどによる古典的作品よりイメージを引用し、モデルを変えて場面を再想定(リ・エンビジョニング)した絵画作品を制作し、それら「再想定絵画」の中で、「Old-masterの主題をくり返し使用することにより既視感を導きだしつつ、現代にも通用するイメージの元型について考える」というテーマを追求しているのだそう。
広いギャラリーにわずか4点だけという贅沢な空間だった。
場所:タカ・イシイギャラリー
会期:7月3日~7月31日’21

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身近にある人物や風景などの写真や映画の場面を忠実に再現した写実絵画を制作して来た川原氏は、近年では、デューラー、バルテュス、クラナッハ、ドガ、ムンク、ボナール、ピーテル・クラースなどによる古典的作品よりイメージを引用し、モデルを変えて場面を再想定(リ・エンビジョニング)した絵画作品を制作し、それら「再想定絵画」の中で、「Old-masterの主題をくり返し使用することにより既視感を導きだしつつ、現代にも通用するイメージの元型について考える」というテーマを追求しているのだそう。
今回の作品はイギリスのルシアン・フロイド Lucian Freud 氏(1922-2011)の作品を引用している。川原氏にとって、これまで古典から近代の画家を中心に作品を引用してきたが、20世紀に活躍し自身と同時代を生きた作家の作品を引用することは初の試み。(フロイド氏の作品や画像はネットより検索)
Lucian Freud 氏 上記の左の絵はこれを引用。
川原直人氏「Benefits Supervisor Sleeping」2021
フロイド氏版
左は川原氏、右はフロイド氏の「Rabbit on a chair」


展覧会タイトル「ヒュプノス」は、古代ギリシア神話に登場する眠りの神の名前に由来。古代において睡眠は「生」よりもむしろ「死」に近く、仮死状態と見做す考えが一般的。しかし、川原氏は「眠り」こそ「生」の根源に属すると考え、静かに心身を癒し生気を満たす行為としてとらえているとのこと。
場所:タカ・イシイギャラリー
会期:7月3日~7月31日’21

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